ガルシアがCIMBクラシックでRsi TPアイアンをテスト
By Jonathan Wall, PGATOUR.COM
セルヒオ・ガルシアがクアラルンプールG&CCで開催された「CIMBクラシック」で、テーラーメイドのRsi TPアイアンとしては、同社ツアー担当が初めて組み上げたセットを使用した。
ガルシアは2位タイで大会を終え、パーオン率は76%で11位タイだった。ジャスティン・ローズもヨーロッパツアーの「BMWマスターズ」でRsi TPアイアンを試したが、最終的にはTour Preferred MBアイアンに落ち着いた。
Rsi TPアイアンには、過去のツアーモデルに必ずつけられたお馴染の“TPバッジ”が復活。ロングアイアンからミドルアイアン(3番から7番)まではワンピースの鍛造クラブのように見えるが、実際は1025カーボン・スティールホーゼルと431ステンレススティールをプラズマ溶接したツーピース構造となっている。
しっかりとした溶接を施したことで、ツアー選手が好む鍛造のフィーリングを残したままソールとフェースにスロットを施すことが可能になった。なお、ワンピースのショートアイアンは、1025カーボンスティール製となっている。
■ マーク・レイシュマンが新ボールをテスト
マーク・レイシュマンは「CIMBクラシック」初日前に用具に変更。大柄のオージーは、マレーシアに出国する前にアメリカで試したタイトリストのPro V1xプロトタイプをバッグに加えた。
そのほか、タイトリストの915メタルウッドセット(9.5度の915D3ドライバー、18度の915F5番ウッドを含む)を持ち込んだ。リーシュマンは「フライズドットコムオープン」から、15度の915F3番ウッドにスイッチしている。
■ ゲーリー・ウッドランドの新ドライバー
ゲーリー・ウッドランドは、キャロウェイと契約を結ぶ選手の中で初めてビッグバーサアルファ815ダブルブラックダイアモンド(DBD)ドライバーを「CIMBクラシック」で実戦使用した選手となった。
ウッドランドが使用したロフト角9度のドライバーは、ロフト角が-1度調整されライ角はNに設定。重量配分はトゥに8グラム、ヒールに2グラムで、グラビティコアはダウンポジションにセットされている。同社のツアー担当によると、ウッドランドは、数週間前にカリフォルニアのカールスバッドにあるエリー・キャロウェイ・パフォーマンスセンターで同ドライバーをテストし、良い感触を得ていたという。
昨年のビッグバーサアルファと似た特徴を持つアルファ815ダブルブラックダイアモンドは、シングルハンディやツアープレーヤーなど、低スピンを求めるハイレベルなゴルファー向けに調節された。低・前重心のアルファ815DDは、ビッグバーサアルファよりもスピン量が100rpm抑えられている。
しかし、リーディングエッジからソールに施されたリブ構造のR-MOTOテクノロジーを搭載したことで、これまで同社が発売してきたドライバーよりもフェースの軽量化に成功。慣性モーメントがアップする低・深重心を大きな要因とし、フェース上部で打つことがやや簡単になっている。 ビッグバーサアルファDDはヒールとトゥの重量も変更が可能(1グラムから5グラムまで)で、ドローとフェードを打ちやすくしている。
■ ナイキ新製品
ナイキと契約を結んでいる選手は、「CIMBクラシック」で同社の新製品を最低でも1つはフィールドに持ち込んだ。韓国のノ・スンヨルは、ナイキのヴェイパープロ(9.5度、グラファイトデザインプロトタイプシャフト)ドライバーと、ヴェイパープロ(4番アイアン)、ヴェイパープロ(5-9番)アイアンセットを使用。ポール・ケーシーはヴェイパースピードフェアウェイウッド(15度、19度)、そしてヴェイパープロアイアン(5-PW)を選択した。
■ クラブ紛失
マット・ジョーンズは「CIMBクラシック」を52位タイで終えたが、優勝争いに絡めなかったのには理由がある。ロサンゼルスから出国してマレーシアに到着後、クラブが機内に積み込まれていなかったことが発覚した。火曜の朝までにクラブが届かなかったため、タイトリストのツアースタッフは韓国で製造されたセットを急遽用意することに。しかし、クアラルンプールG&CCにはタイトリストのツアートラックがなかったため、木曜のティタイム(午前9時)2時間前にあたる午前7時に、ジョーンズ本人にクラブセットを手渡したのだとか。
■ 補足情報
イアン・ポールターは、「BMWマスターズ」前に、ホームコースであるレイクノナで、タイトリストのPro V1xプロトタイプボールをテストした。
「CIMBクラシック」で使用されたパターでもっとも多かったのはオデッセイ製(46.2パーセント)だった。