テーラーメイド「ステルスプラス」にモリカワが変更
「もしもティショットの飛距離があと少しだけ伸びたとしたらコリン・モリカワのゲームはどのようになるのだろうか」と想像した人がいたとしたら、その答えは今週見つかるかもしれない。
モリカワは2022年初戦「セントリー トーナメント・オブ・チャンピオンズ」でテーラーメイドの新しいステルスプラスをバッグに入れており、同ドライバーは彼のボール初速をおよそ時速3マイル増しにしている。
モリカワがドライバーを変更するのは、2年ぶりのことであり、ステルスプラスは彼にメジャー2勝をもたらしたSIMドライバーに取って代わったのである。
モリカワのアイアンプレーは常に人目を引いて来た。昨季、彼はPGAツアーにおいて、アプローチ(グリーンを狙ったショット)のストロークゲインドで首位となったが、世界2位の彼のゲームに弱点があるとしたら、それはライバルたちに比べて飛距離で劣る点になるだろう。昨季、モリカワのドライビングディスタンス(平均飛距離)のランキングは112位(295.2yd)だった。
「確実にボール初速は増加している。実際、ここまで跳ね上がったのは初めてのことで、これは素晴らしいね」と、モリカワは大会前日にコメントした。「ボール初速が増して、飛距離が少しでも伸びれば、いつだって助けになるから」
「僕はそこまで力が増したわけではないし、そこまで大きくなったわけでもない。でも、少しでも飛距離があれば、時として特定のホールで恩恵となるんだ」
テーラーメイドのステルスシリーズは、昨年12月「PNC選手権」でタイガー・ウッズが実戦投入したことで注目を集めた。同クラブがPGAツアーで使用されるのは、今週が初めてとなる。
新シリーズでは、従来のチタニウムではなく、60層のカーボンと赤黒に塗られたフェースが採用されている。ウッズも、シリーズで最もスピン量の少ないモデルで、細やかな弾道調節を可能にする可動ウェートトラックの搭載されたステルスプラスを使用した。
「打感がしっかりあるのが素晴らしい。僕らが初めに見るのは、打感と見た目だから」とモリカワ。「赤いフェースは5回打って慣れた。今はもう全然気にならない。とても綺麗に見えるね。カーボンも、通常チタニウムフェースで感じるような打感になっている」
テーラーメイドで選手開発の上級マネージャを務めるライアン・レッサ氏は、モリカワのこれまでのドライバーを使用した際のボール初速は大体時速170~172マイルだったと述べた。今、この数値は174.5~176マイルになった。モリカワのスピン量は、どちらのクラブでも2200~2400rpmの間であり、打ち出し角も約10度のままとなっている。
「このドライバーは、彼がこの2年間愛用し続けて来たドライバーとほぼ同じで、少しだけ初速が速いんだ」とレッサ。「大きいのは、彼の持ち球のフェードが狙い通り打てているところ。このコントロールが抜群に良いんだ」
「どこであれ、ドライバーが左へ行かず、左から右へ曲がるカットショットが自信を持って打てると分かっているのは、僕にとってとても重大なこと。これまで、この短期間で僕が見て来たことは、すでに過去のものを上回っているんだ」
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)