連覇逃したスピース 気持ちはすでに「全英」へ
By Craig DeVrieze, PGATOUR.COM
TPCディアランでの「ジョンディアクラシック」最終日。前回覇者のジョーダン・スピースは、14番(パー4)でバーディを奪って首位と3打差内に近づいたとき、昨年の大会での勝利を文字通り再現することが頭をよぎっただろう。
だがそれから1時間後、劇的な復活劇の望みは消滅した。ブライアン・ハーマンが、ジョンディアクラシックの歴史の中で20人目の初優勝者となったのだ。スピースは、自身にとって初めて、そして唯一の優勝にこぎつけた昨年のグリーンサイドバンカーからのチップインを再現する機会を、心のどこかで望んでいることに気づいていた。
80年あまりのPGAツアー史上、最年少のディフェンディングチャンピオンのスピース。熱狂的な拍手で18番ホールのグリーンに迎えられ「最高の気分だった」と振り返った。「第2打を打ったとき、またバンカーに入るだろうと思ったよ。実際にはグリーンに乗って『うわ、あのバンカーショットをまた打ちたいと思ってたんだ』と言ってしまった。ギャラリーにとっても面白かったんじゃないかな」。
結局、最終日を5アンダーの「66」で回り、通算16アンダーの「268」で7位タイに。スピースは「今週は上出来だった」としている。
次週の「全英オープン」を見据え、スピースは、日曜日に優勝争いの熱気が感じられたのが特にうれしいと語った。
「来週の『全英オープン』を前に、今日はショットに関する限り、いい点が多かった」とスピース。「パットに関して言うと、優勝争いに加わり、やや緊張感があったのは良かったね。上がり3ホールでバーディを獲得できればと思ったし、実際にそのチャンスもあった。こういった緊張感や思いを胸に、次週に臨むのはいいものだ」。
今年の「マスターズ」では2位タイ、「全米オープン」では17位タイを記録したスピースは次週、英ホイレイクのロイヤルリバプールGCで優勝争いに加わりたいと熱望している。
「昨日18番ホールを去ったときよりも、いまの方がはるかに準備が出来ている気がする」と語るスピース。「これからここで過ごす12時間、僕は練習場に戻るだろう。とてもいい気分さ。ここ数週間はショットにかなり取り組んできたからね。次週に向けて調子を上げられる限り、全体的に見れば今週は素晴らしい1週間だったと言える」。