ミケルソンが「バレロテキサスオープン」予選通過を劇的に決める
フィル・ミケルソンは、TPCサンアントニオの18番でバーディを取る以外に「バレロテキサスオープン」の予選を通過する方法がないと理解していた。2オンを狙った280ヤードのショットは、グリーン右側を流れる小川の方へと転がり、小川の縁で何とか止まった。
「池から打つショットは、今日はこれが最後じゃないかな」。ミケルソンはジョークを忘れなかった。
左足の靴を脱ぎ、パンツを膝までたくし上げてリカバリーショットを打ち、ホールまで1.5メートルに寄せてバーディを奪取。2日目を「70」で終え、通算「147」の3オーバーで予選通過を決めた。
「マスターズ」前に実戦経験を積むため、ミケルソンは1992年以来初めて「バレロテキサスオープン」出場を決めた。2日目の最終ホールでバーディを記録したことで、残り2日間プレーする権利を得た。ぎりぎりのところで予選を突破したとはいえ、ミケルソンは好調の兆しを実感しているという。
来週の「シェル ヒューストンオープン」出場を経て、4度目の「マスターズ」優勝を目指す。
「昨日はだらしないラウンドになってしまったけれど、自分にとっては今日のようなプレーを出来るだけ多く経験することが精神面で重要なんだ。今日、それに今週打っているショットは、このコースの攻略には合わない。オーガスタで直面する難しさを考えれば大したことじゃないけど、今はドライバーショットを高く上げて、出来るだけ強くヒットしてフェアウェイをキープするように心がけているんだ。それに、今日のような風の中でアイアンショットを高く上げるのは得策ではないけれど、ノックダウンショットの練習は夏まで必要ではないから、そうしているよ」。
「今のボールの打ち方は良いと思う。強く打てているし、高く打ててもいる。スイングスピードも戻ったし、腰の状態、身体の状態も良い。またボールを強く打てるようになった。ドライバーは衰えていなかったよ。ミスを挙げるとすれば、微妙にフック状態にあるということかな。でも、これは良い兆候。フェースがスクエアになっているということだし、これで前に進んでいける。それに、より力強いスイングが出来る。今の状態は良い。ここ数週間は良い状態にある。ただ残念なのは、まだ集中力が戻っていない。ショットを良く見れていない。実戦モードの精神状態に入りきれていないかな。それが今年、まだ本調子に戻れていない点かな」。