強風に翻弄される中、躍進する欧州勢
トランプナショナルドラールでの「WGCキャデラック選手権」2日目、ウェールズ出身のジェイミー・ドナルドソンが強風で大荒れの中、この日のベストスコアを記録。北アイルランド組のグレーム・マクドウェルやロリー・マキロイ、そしてイタリアのフランチェスコ・モリナリと共に、首位から1打差の5位タイにつけている。
トランプナショナルドラールのブルーモンスターコース周辺は風速16 メートル/秒もの強風に見舞われ、2日目をアンダーパーで終えたのはたったの3人。ドナルドソンの2アンダー、「70」がこの日のベストスコアだった。
マクドウェルもアンダーパーに成功した数少ない1人。この日は「71」で回り、2日目終了時点で通算イーブンパーとしている。一方のマキロイは前半9ホールの「40」から巻き返し2オーバーの「74」、モリナリは「75」をマークして5位タイの仲間入りをした。
5位タイの欧州勢4人の前には、アメリカ勢4人が立ちはだかる。2日目を「74」で回ったダスティン・ジョンソンやマット・クーチャー、ハンター・メイハン、そして「75」のパトリック・リードの4人が通算1アンダーで暫定首位だ。
ドナルドソンはこの日3番ホールでボギーを叩いたものの、その後の8番、11番、15番でそれぞれバーディを奪取。初日の33位から一気に優勝争いに加わった。
「いいプレーができたよ」と、ドナルドソン。「こういう状況では、スピン量をコントロールして、常に球を(ハザードではなく)プレー出来る場所に置いておくことだ。今日の僕はうまくできたと思う。グリーンを外した時もあったけど、パーセーブにも成功したし、パットも少しは決まっていた。全体的に、今日の自分のプレーは納得のいくものだったね」
マクドウェルもまた、大会前半戦を終えた時点の順位に満足している。2日目の平均スコアが「76」だったこともあるだろう。
2010年の全米オープンの覇者マクドウェルは、「アメリカでこれほど厳しい状況の中プレーしたことはないと思う」と振り返る。「あれは全英オープンの時だった。2010年、セントアンドリュース(会場)での2日目の午後だね。本当にキツい状況だったけど、コースに出る自分がワクワクしていたのも事実さ。“71”という今日のスコアにも満足しているよ」
マクドウェルの同胞マキロイはこう話す。「もちろん今日1日で試合に勝つことはできないけど、大叩きして、優勝争いから脱落してしまうことはある。だから後半9ホールでの自分のプレーにはとても満足しているよ。パーを下回ったこともあったし、決勝ラウンドにも進めるんだ。これ以上は望めないね」
モリナリもまた、「こういったコンディションの中で“75”をマークしたのは、自分としては合格点だと思う。見ての通り、とんでもなくハードな状況だったからね。良くないティショットで池に入れてしまった時もあったけど、それぞれのショットを判断するのは本当に難しいと思う。いいスコアが出せたよ」と振り返っていた。
ドナルドソン、マクドウェルと共にアンダーパーに成功した3人目は、アメリカ人のクリス・カーク。彼はこの日、イーブンパーで「71」を記録し、通算2オーバーで現在11位につけている。世界ランキング1位のタイガー・ウッズは「73」でホールアウトし、首位から6打差の25位タイだ。