2013年 フェデックス セントジュード クラシック

フェデックスセントジュードクラシックの大会雑記

2013/06/10 18:11
15番でデジャブ(正夢)に襲われたスコット・ストーリングス(Getty Images)

フロントナイン:スターリングスの過去3大会を振り返ってみよう。彼は最終日の前半ラウンドで「29」「31」「31」と非の打ちどころのないスコアを連発した。それだけではない。素晴らしいスコアを叩きだした3大会は、コロニアル、ミュイフィールドビレッジ、TPCサウスウィンドで開催された大会であり、どれも難コースで知られている。

偶然のひと言では片付けられないだろう。しかし不幸なことに、スターリングスは今週「も」、バックナインで良からぬ流れを引きずってしまった。今日のバックナインは上がり4ホールでの2ボギーを含む、2オーバーだった。スターリングスの4日間を前後半で分けてみると、前半は12アンダー、後半は2オーバーと極端すぎる結果が浮き彫りとなる。

過去2大会に続き、今週も優勝してもおかしくないゴルフを見せているだけに、スターリングスは後半のスコアに大きな課題を抱えている。

ピーキング:ショーン・ステファニーには、自身の最終日のプレーのビデオで振り返りながら、ポジティブに何かを学んで欲しいものだ。8番、9番、10番と3連続でボギーを叩いた彼は、特に10番のパッティングで、悪いものをすべて吐き出した“ピーク”を迎えたはずだ。パッティングの直後、ボールの行方を気にして頭を動かしてしまうのは、ゴルファーにとって「罠」のようなものだ。最悪な状態(ピーク)の時、イメージ通りのボールを打てることは稀で、一発でカップインすることは、まずないのだから。

ビッグヒッター:TPCサウスウィンドは、ロングヒッターに有利なコースとして評判だ。そして今週もその通りの大会となった。飛ばし屋スターリングスは、ドライバーの平均飛距離313.8ヤードを誇る。そしてトーナメント上位に名を連ねたのは……イングリッシュ、ミケルソン、ライアン・パーマービリー・ホーシェルダスティン・ジョンソン。彼らは皆、腕自慢の飛ばし屋たちだ。

ラリー:大会初日に出遅れたパーマーは、週末のゴルフで何とか挽回しようとラリー(努力)を続け、何とか盛り返した。初日の木曜日、パーマーはスタートの3ホールでいきなり3オーバーと大きく出遅れた。今週は「パー・ダブルボギー・ボギー」の苦しい立ち上がりを迎えた。しかしその後の3日半のラウンドは、わずか2ボギーだけだった。パーマーは木曜の11番と、金曜の17番でボギーを叩いたものの、それ以降、スコアカードが汚れることはなく、最後のボギーから37ホール連続でボギーなしの素晴らしいラリーを続けた。

勝者(ウィナー):どうか昔の私の失言を、ほじくり返さないで欲しい。
今週、私はスターリングスが優勝するだろうと予想を立てた。イングリッシュはシーズン中盤には、おそらくツアー初優勝を遂げるだろうと、予想した。毎度のことながら予想はあくまで予想であって、エンターテインメントの一部と、寛大な気持ちで受け止めて欲しい。

2013年 フェデックス セントジュード クラシック