大会連覇絶望のタイガー・ウッズ、「ひどい一日だった」
By Helen Ross, PGATOUR.COM
ミュアフィールドビレッジの1番ティの脇にあるインタビューエリアでは、少なくとも8台のテレビカメラとそのクルーたちが待ち構えていた。それ以外にも15人もの記者が、メモ帳とテープレコーダーを準備して待っていた。
タイガー・ウッズは普段、ラウンドの出来不出来に関わらずインタビューに対応する選手として知られる。しかし、「ザ・メモリアルトーナメント」の3日目でスコア「79」を記録した後は、わざと大股になり、その群集の前をノーコメントで通過した。
この大会は昨年を含め通算5勝を挙げているタイガーは、その後短くだがPGAツアーのメディア関係者のインタビューに応じた。
「ひどい1日だった。最初から最後まで大変だった」とウッズは語った。
前半は特に受け入れがたいゴルフとなった。この日インスタートのタイガーは、スコア「44」という米国ツアーでの9ホール自身最多ストロークを記録してしまう。1ボギー、2ダブルボギー、そして18番ホールでのトリプルボギーは、中でも酷い出来だった。
後半、タイガーはすさまじい勢いでプライドを取り戻したかのように、1番、2番と連続バーディ。さらにはパー5の5番でもバーディをマークした。しかし、上がり4ホールで2ボギーを叩くと、キャリアワースト2となる「79」を記録して、ラウンドを終えた。
「スタートはそれほど悪いショットをばかりではなかった・・・」とタイガー。「今日はひどい1日だった。バック9でやり返そうと頑張ったけれど、まったく結果につながらなかった」と振り返る。
強風が吹き荒れた3日目、タイガーは運にも見放されていた。12番ホールでは、バンカー後方の急斜面にボールが着地すると、横風がフリンジに吹きつけた。結局、タイガーは59フィートに3パットかかり、このホールをダブルボギーとしてしまった。
2日連続のダブルボギーとなった15番ホール(パー5)では、木の後ろからセカンドショットをグリーンの右側へと落とした。木々を越えるチップショットを余儀なくされたタイガーは、グリーンオーバーし、43フィートから3パットを要した。
だが面白いことに、タイガーはフロントナインの7ホールのうち、パー4の18番ホールを含む6ホールでフェアウェイをキープしている。とはいえ、18番のセカンドショットはバックスピンでグリーンを外し、見た目が華やかなだけでライも悪く、続くチップショットも似たり寄ったりだった。ようやく無事にグリーンに乗せたタイガーだったが、4フィートに3パットもかかってしまった。
タイガーの3日目がどれほど異常なラウンドだったか。考えてもみてほしい。タイガーはここに至る前までは、この同じ場所で51ラウンドを回り、平均スコアは「69.63」。しかも、今日の「79」というスコアは、このジャック・ニクラスデザインのコースの歴代最多ストロークを4つも上回る記録となったのだ。
「こうしたことは起こるものだ。実際のところ苦労したのは自分だけではない。コンディションも最悪だったし、致命的なミスも犯した。酷い風にも捕まったし、いくつかダメなスイングもあったし、全てが悪い方向に行ってしまった」とタイガーは語った。