マスターズ史上初 悪天候対策で最終ラウンドがアウト・インスタートに
◇メジャー第1戦◇マスターズ 3日目(13日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)7475yd(パー72)
2019年のメジャー第1戦の最終日(14日)は悪天候の予報により、試合進行に関して異例の措置をとった。決勝ラウンドは通常、2人ずつに分かれた全組が1番からスタートするが、大会史上初めて最終ラウンドで1組に3人が入り、1番と10番からプレーを開始する。ティオフ時刻も大幅に前倒しされ、第1組は午前7時半(日本時間午後8時半)、最終組は午前9時20分に出る。
予報では14日(日)午後の降水確率は80%、雷雨や暴風雨の恐れがある。大会チェアマンのフレッド・リドリー氏は「コースにいるすべての人々の安全を最優先させる。スタートを早めることは、日曜日にマスターズを完了するための最善策だと考えている。この決断は選手やパトロン、世界中で観戦しているファンにとって有益のはず」とコメント。空模様が悪化する前、午後2時半(同15日の午前3時半)ごろの全組終了を目指すとみられる。
開始ホールを成績順で1番と10番に分ける“2ティスタート”は、過去に5ラウンド、2005年大会は3日目までの各ラウンドで実施された。最終ラウンドは今大会が初めて。なお、大会の終了が、月曜日に持ち越されたのは1983年が最後となる。
今大会は決勝ラウンドに歴代最多の65人が進出した。2013年以降、予選ラウンド36ホールを終え、50位タイまでか首位と10打差以内という独自のカットラインを設けている。
2打差の2位タイで最終ラウンドを迎えるタイガー・ウッズは、「予報では風速15マイル(約6.7m/s)から20マイル(約8.9m/s)の風が吹くらしい」と荒天を警戒しながら、「いつもなら、良いプレーをすると、日曜日のプレーまでよく眠れるはずなんだけどそうはいかない。早く起きて準備をしなくちゃいけない」と帰りを急いだ。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)