課題は1Wとパットの“仕上げ” 松山英樹「トップ10に入りたかった」
◇世界選手権シリーズ◇WGCメキシコ選手権 最終日(24日)◇チャプルテペクGC (メキシコ)◇7345yd(パー71)
前半に落としながら中盤以降に巻き返した松山英樹は「70」でまとめ、通算5アンダーの19位タイで終えた。1Wとパッティングを課題とし、2週間後の次戦「アーノルド・パーマー招待」(フロリダ州・ベイヒルクラブ&ロッジ)に臨む。
「5、6アンダーが出ないコースではない。トップ10に入りたいと思っていた」。16位から浮上を目指した松山は、難度の高い前半アウトで停滞した。最も難しい4番では15mから3パットボギーをたたき、出だし1番のバーディを帳消しにした。7番(パー3)は「完全にミス」と手前の池に入れてボギー。続く8番は1Wを右に出し、ロープ外の木々の中まで飛ばした。“脱出”に2打を要したが、64ydからの第4打を1mに寄せボギーでとどめた。「(2ホールは)ダボにならなかったのは、良かった」と踏ん張りを見せた。
「前半はちょっとしたミスで、スコアにならなかった。(後半に)何かが良くなったという感じはしない」。打ち下ろしの11番(パー5)で2オンのバーディを奪い、終盤もショットで2バーディ。4日間を通じ「アイアンは、最低限はクリアしていると思う」とした一方、1Wやパットについて「そこを仕上げないと優勝争いにはからめない」と述べた。
不規則に転がる今大会のグリーンに苦しんだパットは、ラウンド途中に何度か握り方などを変えた。「短いのを外したりしたけど、きょうが(4日間で)一番良かった」。これは違うと捨てられるもの(握り方やスタイル)は見つかったか、と問われると「捨てることはしない。(試しながら)自分の引き出しが増えれば良い」。芝種やクセが毎週のように異なるツアーを戦う中で、いまの試行錯誤は無駄にはならない。
前週「ジェネシスオープン」は順延続きで、連日未明に起床。今週は、標高2300mを超える酸素の薄い高地での試合だった。次週のオフは「体をしっかり休める。ドライバーとパットが仕上がってくれば、もっと上位でやっていけると分かった。練習はするんで(来週も)気が抜けるわけではない」。日本時間25日(月)に27歳の誕生日を迎えた松山は、変わらず自らの課題と向き合い続ける。(メキシコ・メキシコシティ/林洋平)