小平智に響いた“もの言わぬ”エースキャディの叱咤激励
2018/11/01 11:00
◇米国男子◇シュライナーズホスピタルforチルドレンオープン 事前(31日)◇TPCサマリン(ネバダ州)◇7255yd(パー71)
前週の世界選手権(WGC)シリーズ「WGC HSBCチャンピオンズ」の終了後、小平智はエースキャディの大溝雅教さんに呼び止められた。天然なところもあり、冗談を言うことが多い大溝さんに真面目なトーンで切り出された。「ボクのゴルフ自体や気持ちの面。全部のことだった。今回ばかりは、しびれを切らして言ってくれたんだと思う」。
詳細については伏せたが、「普段は言わない人」だけに重みがあった。日米男女を含めツアー通算28勝の大溝さんとは長年コンビを組み、4月の米ツアー「RBCヘリテージ」をともに制した。ただ、その後は望むような結果を残せていなかった。ベテランキャディは、助言のタイミングを計っていたのかもしれない。「ゴルフとは何ぞや、って教えてもらった。ボクの良いときも悪いときもずっと見てくれている。そういう人の言葉だから間違いない」。
中国から米国への長距離移動や連戦の疲れに配慮し、今大会では中学時代からともにゴルフの腕を磨いた旧友の野田早人さんにバッグを預けた。すぐに結果に結びつくかは、わからない。ただ「先週はすごく良いきっかけになるはず」。そんな思いが、今週の朗報を待つエースキャディに少しでも伝わればいい。(ネバダ州ラスベガス/林洋平)