最終戦出場圏に急浮上 松山英樹はポイントランク28位で第3戦へ
◇米国男子◇デルテクノロジーズ選手権 最終日(3日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇7342yd(パー71)
25位から出た松山英樹は8バーディ、2ボギーの「65」で回り、通算12アンダーの4位でプレーオフ第2戦を終えた。1月「セントリートーナメントofチャンピオンズ」(4位)以来、約8か月ぶりにトップ10入りした。フェデックスカップポイント460ptを加算。同ランクは58位から28位(計1271pt)に上がり、5年連続となる最終戦「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)への“出場圏内”に入った。
クラブハウスリーダーとしてホールアウトしても、上位選手の多くがプレーを続けていた。気温35℃の暑さに包まれながら、松山は「久しぶりにトップ10に入れるかってところで終われたので、そこは良かった。(ショットは)全然良くはなかったですね」と大粒の汗をぬぐった。
首位と7打差からバッバ・ワトソンとの2サムラウンドは、序盤から攻勢をかけた。この日4番目に難しかった3番(パー3)は5Iでピンに絡め、1オン可能な4番(実測290yd)で1Wを握り2つ目のバーディを決めた。「獲りやすいホールもある。その間にほかのバーディがつながった」と7番(パー5)までに5連続バーディとした。
久しぶりに最終日に上位に名前を載せたリーダーボードを確認しながら「別に変わらずやっていました」。折り返しの9番から2連続バーディを奪った。スタート間もない最終組で首位にいたアブラム・アンセル(メキシコ)の背中をとらえたが、11番に返しの60センチを外し、初ボギーに険しい表情を浮かべた。続くホールでも長いファーストパットを2.5mオーバーさせて2連続3パットボギーとし、大逆転劇の可能性をしぼませた。
前半アウトを「30」(パー36)にまとめながら、第1打はパー3を除く7ホールのうち2ホールしかフェアウェイをとらえられなかった。「たまたまついたりした。悪いながら伸ばせるときもあれば、その逆もある」と満足する様子は一切ない。また、この日のラウンドが物語るように、今大会はアウトに12ストロークを伸ばしながら、高難度のインはイーブンに終わった。「それもいまの課題だと思う」と冷静に分析した。
それでも、フェデックスカップランク上位70人に絞られる第3戦「BMW選手権」(アロニミンクGC・ペンシルベニア州)の出場を確定させた。「労働者の日」(Labor Day)に最終日を合わせた今大会は、通常よりも1日遅い月曜日の閉幕になった。「次はコースもわからないし、(開幕までの準備期間は)あした、あさってしかない。元気ですけど、こんなゴルフをしているのでしんどい。最後にいける可能性も出てきたので頑張りたい」。第3戦終了時点のポイントランク上位30人の出場できる最終戦に向け、6連戦目に突入する。(マサチューセッツ州ノートン/林洋平)