2018年 全米プロゴルフ選手権

期待値に変化は? 松山英樹はティショット安定し4打差発進

2018/08/10 09:56
悪い予感を裏切って、上々のスタート!松山英樹は初日2アンダー

◇メジャー最終戦◇全米プロゴルフ選手権 初日(9日)◇ベルリーブCC(ミズーリ州)◇7316yd(パー70)

松山英樹は2バーディ、ノーボギーの「68」をマークし、2アンダーの16位タイでスタートした。長引く不振から前週に残した「予選落ちすると思う」という言葉とは裏腹に、首位のゲーリー・ウッドランドとは4打差。1Wショットに復調の兆しが見えた。

いつものピリピリモードとは少し違う。朝のドライビングレンジからリラックスムードが漂った松山は、序盤で連続したピンチを切り抜けた。出だし10番、3打目で打ち上げのアプローチを寄せてパーセーブ。11番では第1打が右サイドのバンカーで“目玉”になり、即座にレイアップを強いられたが、4mのパットをねじ込んで「ボギーを打ちそうだったけれど、耐えられた」とその後のプレーにつなげた。

同組のリッキー・ファウラーイアン・ポールター(イングランド)がスコアを伸ばす傍ら、パーが並んだ松山は、最近の自らの状態から「こんなもんだろうなと思っていた」という。気持ちを波立てず迎えた17番(パー5)で2m強を沈めてバーディを先行させた。折り返し後の1番では残り148ydの第2打をPWでピン右3mにつけて2つ目とし、上位をキープした。

この日はショット直前のルーティンで、手元をバックスイングで一度胸の高さまで上げる動作を繰り返した。丁寧にスイングの確認作業を継続。アイアンショットについては「評価するまでもない。フェアウェイから打ってもチャンスに何もついていない」と厳しく断じたが、ショートゲームが光った。3番(パー3)ではグリーン右奥からの2打目をロブショットでカラーに落として1m以内に寄せ、4番は2mのパーパットを決めるしぶとさを見せた。

この日のプレショットルーティン。バックスイングを確認してから、実際のショットに入った

汗をぬぐい「納得いかない部分はありますけど、久しぶりに(第1打が)フェアウェイに行っていたんでいいんじゃないですかね。長らく曲がっていた。そこは評価したい」と安堵感を口にした。パー3を除く14ホール中10ホールでフェアウェイをキープ。前週に使い始めた新しい1Wが、スイングとマッチしてきたという見方もできる。

開幕前の期待値から変化はあったか? 「うーん…まあ、フェアウェイに行ったから、その分(上がった)かな」とわずかでも上積みを感じられた。「あした18ホールでいいスコアで回れたら、残りのことを考えたい。先週(WGCブリヂストン招待)は3アンダーからスタートして2日目が悪かった(初日「67」、2日目「72」)。警戒心も、強いままだった。(ミズーリ州セントルイス/桂川洋一)

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