2018年 全英オープン

予期し得ず、期待と違った「全英」の結末 地元紙はどう表現したか

2018/07/24 11:44
さまざまな反応が見出しに躍った月曜日の紙面

◇メジャー第3戦◇全英オープン◇カーヌスティ(スコットランド)◇7402yd(パー71)

タイガー・ウッズの復活優勝と節目のメジャー15勝目を誰もが期待していた。そんな雰囲気が否応なくスコットランドの名門リンクスを包んだ日曜の午後、「全英オープン」を制したのはウッズでも、対抗馬筆頭格のジョーダン・スピースでも、ロリー・マキロイ(北アイルランド)でもなく、いわば無印のフランチェスコ・モリナリ(イタリア)だった。

翌日の大衆紙「サン」(スコットランド版)が掲げた見出しは「おやおや、モリナリかい」(GOOD GOLLY IT’S MOLI)。リトル・リチャードの1958年の名曲「Good Golly Miss Molly」を引き合いにして、驚きを表した。カーヌスティで開催されてきた欧州ツアーの成績の悪さから、同コースが嫌いだったことをモリナリは率直に認めたと指摘。今回の優勝は、それらの傷を癒す結果になった、とした。

大衆紙「デイリー・ミラー」は「マンマ・ミーア」(MAMMA MIA)の大見出し。本来はイタリア語で「私のお母さん」の意味だが、「なんてこった!」という慣用句でもある。上位が目まぐるしく入れ替わった最終ラウンドについて「ジェットコースターのようだった」とし、モリナリが「タイガーとロリーとその仲間たちを冷静に下して、クラレットジャグを手にした」と評した。

スコットランドの地元紙「ヘラルド」のコラムは「まさに血迷っていて、魅惑的で、面食らった全英オープンの結果を要約するのにふさわしい言葉が見当たらない」と吐露。「こう言うしか術はない」と書いた上で、「あ~ぐわぁぁぁぁ!」(Aaaaaargh!)と記していた。(スコットランド・ダンディー/片川望)

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