最終日は意地の66 松山英樹は上位にからめず「こんなもの」
◇メジャー第2戦◇全米オープン 最終日(17日)◇シネコック・ヒルズGC(ニューヨーク州)◇7445yd(パー70)
最後に意地を見せた松山英樹は「最近結果を残せていないので、こんなものじゃないかと思う」。首位と11打差の54位から6バーディ、2ボギーの「66」。今大会初のアンダーパーをマークし、16位で終えた。
優勝争いからほど遠く、第7組(全34組)について歩くギャラリーは少ない。ただ、「早い時間のスタートだった分」と良好なコースコンディションを生かし、松山は着実にスコアを上げていった。
6mのフックラインを入れた前半3番で初バーディ。強気に9mを放った6番まで4連続バーディを決めた。全米ゴルフ協会(USGA)はこの日のスタート前のグリーンに水をまく処置を行い、「スピードはあんまり変わらないけど、柔らかい感じ。前日と違いカピカピじゃなかった」と全体5 位の計28パット。前日2度の4パットを喫したグリーンを苦にしなかった。
「リッキー(ファウラー)がスコアを伸ばしていたので、それくらいまで行きたい」。最終日「65」を出した4組前のファウラーを意識し、モチベーションを上げた。難度1位の後半14番で2つ目のボギーをたたきながら、16番(パー5)ではスネークラインを読み切ってバーディを奪い返した。穏やかな陽気の下、フェアウェイキープ率は全体8位(86%)、パーオン率は全体7位(78%)を記録した。
自身6度目の全米オープンは、一度も上位にからむことなく終わった。開幕前日には、会場入りし調整を続けた1Wのヘッドが割れ、急きょ別モデルの1Wを実戦初投入。前日までの3日間は、風の吹く時間帯にラウンドした。風によりコースの難度が変わるセッティングに懐疑的な言葉を並べる選手も出た。松山は「選手は与えられた場所でやるしかないので、仕方ないと思う」とした。
日本人男子初のメジャー制覇は持ち越した。調子は「悪くないけど、それは最悪の状態ではないというだけで、やらなきゃいけないのは全部」と言い、先を見据えた。次戦のメジャーは「全英オープン」(7月19日~/スコットランド・カーヌスティ)になる。(ニューヨーク州サウサンプトン/林洋平)