米国男子ツアー

S.ガルシアのマスターズ初制覇/2017年ベストショット3選【田辺安啓(JJ)】

2017/12/23 08:30
天国のパーマー、そしてセベの二人からも祝福されているに違いない

2017年も、緑の芝の上でさまざまなドラマが生まれた。光と影、風を感じながら、フォトグラファーたちは二度と繰り返されることのない瞬間を切り取ってきた。GDOとともに国内外を渡り歩いたプロフェッショナルが選んだ今年の3枚。4回目は田辺安啓(JJ)カメラマン編。

<001 マスターズ 最終日 セルヒオ・ガルシア>

これまで何度もメジャーで惜敗してきたセルヒオ・ガルシアがマスターズで初戴冠。ゴルフファンから嫌われた時期もあったし、騒動をおこした年もあった。派手なアクションが疎まれたことさえあった。しかし今年のガルシアは大声援を受けながら勝利し、グリーンジャケットに身を包んだ。表彰式の最後、ほんの一瞬見せた落ち着いた表情に”神童”の成長を感じた。

7番ホールでワンオンを狙う石川遼

<002 バーバゾル選手権 2日目 石川遼>

全英オープンの裏開催となる「バーバゾル選手権」。7番ホールの本来のルートは池の左に走るフェアウェイにティショットを置き、第2打でピンを狙う。しかし、石川遼は練習日に見つけていた「右からどフックでワンオンを狙う」というまるで漫画のような裏ルートを選択(写真でボールはフレーム右端いっぱい)。「まさか試合で打つとは思ってませんでした」というほどのギャンブルショットは見事成功した。ショットに自信がなければ試合では打たない。このショットを見て決して不調などではないと確信した。

不調も何のその。今季3勝目を世界選手権で制した松山英樹

<003 WGCブリヂストン招待 最終日 松山英樹>

25歳にしてPGAツアーで5勝。日を追うごとに米ツアーの会場でも堂々としてきた。表彰式では少々だがジョークまじりの言葉も織り込めるようになった。メジャーでの惜敗は記録に残るが、会場にいた者にとっては松山英樹への圧倒的に大きな声援が記憶に残った。米ツアーはアウェーではなく、ホームなのだ。

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