松山英樹の初日は…パーオン率2位もパット数が93人中91位
◇メジャー第1戦◇マスターズ 初日(6日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7435ヤード(パー72)
日本勢初のメジャー制覇を狙う松山英樹が出遅れた。1バーディ、3ボギー1ダブルボギー「76」で回り、4オーバー54位タイ。単独首位のチャーリー・ホフマンとは11打差と早々に巻き返しが必要になった。
15m/s以上の強風が早朝から吹き荒れたオーガスタ。ショットが本調子に遠いまま大会に入った松山は、序盤にパーを並べてチャンスを待った。5番では3.5mのパーパットをねじ込むしぶとさを見せたが、ミスから7番で最初にスコアが動いた。1Wショットを左の林に曲げ、AWでの第2打はグリーンをオーバーさせてギャラリーエリアの中へ。アプローチが木に当たって左方向に飛び、エッジにこぼれるトラブルを経て、ダブルボギーをたたいた。
「風は去年も吹いているので、それは仕方がない。その中でうまくプレーできなかった。ショット(の感触)が良くない割にはチャンスにつけられていた」という。事実、パーオン率77.8%(14ホール成功)は全体で2位タイの数字。取りこぼしはグリーン上で目立った。
8番(パー5)、左サイドのラフからの3打目。ピンが一切見えない打ち上げのショットをピンそば5mのチャンスに変えたものの、3パットを喫してボギー。13番(パー5)は3Wで2オンに成功した後、3パットでパーに終わった。
35パットは第1ラウンドをプレーした93人のうち91位と低迷したが、単純にグリーン上での技術が振るわなかっただけではない。ピンが池に近い左サイドに切られた16番(パー3)。アイアンでのティショットの感触は十分で、右サイドから左に下る傾斜を使ってピンに寄せる作戦だったが、「(狙いよりも)1、2yd右だったので、戻ってこなかった」。ボールは開幕前の雨で軟らかくなったグリーンの“頂上”で止まり、強烈な下りのラインを残してあえなく3パットボギー。1yd単位でのミスが、命取りになるのがオーガスタナショナル、そしてマスターズだ。
決勝ラウンド進出は36ホール終了時点の50位タイまでか、首位と10打差以内が条件。2日目はいずれも予選カットラインの下からスタートする。「17番、18番のセカンドショットは良かったと思う」と、光明がないわけではない。「そういうショットをもっと打てるように。(差は)大きいですけど、良いプレーができればまだチャンスはある」。世界ランキング4位の優勝候補のひとり。このまま終わるわけにはいかない。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)