2016年 リオデジャネイロ五輪

松山英樹がリオデジャネイロ五輪・日本代表入りを辞退

2016/07/04 03:00
松山英樹は「WGCブリヂストン招待」の最終日にリオ五輪代表入りを辞退する意向を示した

男子プロゴルフの松山英樹が8月の「リオデジャネイロ五輪」の日本代表入りを辞退することを決めた。ブラジルなどで広がるジカ熱をはじめとした、衛生環境を懸念した。3日(日)、米オハイオ州で行われた「WGCブリヂストンインビテーショナル」の最終ラウンドの後、開幕まで約1カ月となった五輪について「やめます。出ません」と欠場する意向を明らかにした。

代表辞退の理由は、ジカ熱を含むブラジル国内の衛生環境についての不安。「ジカ熱もありますし、虫に刺されたときの自分のアレルギー反応が良くなっていない。そういう不安があるところでは、まだプレーを避けたほうがいいかなと思う」と説明した。

松山はプロ1年目の2013年秋、顔を虫に刺され、口元が大きく腫れるアクシデントに見舞われた。今年6月の「全米オープン」は、腕が虫刺されで腫れ、テーピングを巻いてプレー。サポートスタッフらと相談を重ねた結果、「刺されても、腫れたりもせず、普通にプレーできるのであれば問題ないんですけど(リオデジャネイロに)行って、腫れてプレーができなくなったらもっと良くないと思いました。それプラス、ジカ熱、治安の問題もある」と語った。

リオ大会で112年ぶりにオリンピックの正式種目に復活するゴルフは、男女各60人が出場。7月11日付の世界ランキングをもとにした五輪ランキングにより、1カ国あたり最大で男女各4人までの選手が代表となる。日本の出場枠はそれぞれ2人となる見込みで、世界ランク16位、松山の男子1番手での代表入りは確実視されていた。

しかし、米ツアーを主戦場とする男子プロゴルファーは今春から、ジカ熱やツアー大会との強行日程を懸念し、辞退者が相次いでいる。前週にはロリー・マキロイ(北アイルランド)が、今週は世界ランキング1位のジェイソン・デイ(オーストラリア)らが欠場を表明。代表決定を1週間後に控えた段階での決断に、松山は「良い選択かは分からないですけど、時間もないですし、早めに決断したほうがいい、やめたほうがいいのかなと思った」と話した。(オハイオ州アクロン/桂川洋一)

松山英樹は1カ月半ぶりのアンダーパー。ホールアウト後、リオ五輪欠場を表明した
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