連日のイーグル披露!宮里優作は23位に「満足度は50%」
ペンシルベニア州のオークモントCCで行われたメジャー第2戦「全米オープン」最終日。宮里優作は3オーバーの21位タイで迎えた最終ラウンドを「74」(パー70)とし、通算7オーバーの23位タイで、初出場の大会を終えた。
4日間で終わったとはいえ、初日の雷雨による中断から順延が続いた変則スケジュール。前日3日目には36ホールを回りきった宮里が、精神的にも、肉体的にも疲労を感じないわけがなかった。「足が動かなくて、踏ん張りがきかない。(スイング中に)身体が起き上がってばっかり。体力不足。きょうはアイアンショットでドローを打ちにいったが、左に引っ掛けてばかりだった」
序盤からティショットは安定しながら、その後が続かなかった。8番(パー3)の2打目でライの悪いバンカーショットを強いられ、さらに3パットでダブルボギーを先行。終盤15番からはショートゲームにも粘りを欠いて、ボギーを3つ重ねた。
今大会は、松山英樹がメジャー9戦ぶりに予選落ちを喫した。宮里は「僕らがやるしかないという気持ちだった。(松山)本人が一番悔しいはず」と、日本勢を代表する思いで週末を戦ったという。「アプローチ、パターは自信になった」としたが「満足度は50%くらい。悔しいし、もう少しやれたという気もする」。ティショット、アイアンショットと調子が日々大きく変わる自分を悔やんだ。
それでも、この19日、自身の36歳の誕生日にもハイライトはあった。この日は妹・宮里藍の誕生日でもある。後半14番、残り161ydの2打目を8Iで放つと、ボールはピンの右から下り傾斜を伝って鮮やかにカップイン。前日第2ラウンドの18番に続き、今大会2つ目のイーグルを奪った。ミゲル・アンヘル・ヒメネス(スペイン)を真似たダンスも再び披露。「きのうYouTubeを見て、ちょっとクオリティが上がった」と、おどけつつ控えめに喜んだ。
6月の第3日曜日。例年、全米オープンの最終日は父の日だ。父の優(まさる)さんは14番ホールの右サイドから、双眼鏡でその瞬間を確かに目に焼き付けた。「父の日のプレゼントをもらったと思ったよ。震えた」。オークモントのクラブハウス前。父子はガッチリと手を握り合った。(ペンシルベニア州オークモント/桂川洋一)