松山英樹はグリーンに悩まされ黒星発進 2日目はお休み
2年に1度の対抗戦「ザ・プレジデンツカップ」が8日、韓国のジャック・ニクラスGCで開幕。松山英樹はフォアサム形式で争われた初日、アダム・スコット(オーストラリア)とのコンビで、米国選抜のバッバ・ワトソンとJ.B.ホームズの組に3&2で敗れた。
チーム内で最多7回目の出場となったスコットと、前回大会に続いて選抜入りした松山。最新世界ランクは14位と15位。世界選抜の重責を背負ったトップバッターは、序盤からホームズのパッティングに圧倒された。2番で先に4mのバーディパットを決められた松山は、直後に3m強を外して米国に先行を許し、5番までに3ダウンの劣勢を強いられた。
7番(パー5)でスコットが打ち下ろしのアプローチをピンそば1mピタリと寄せ、松山がきっちり沈めて初のアップ。10番で1ダウンに迫ったものの、そのわずかな差が縮まらない。米国が3パットを叩いた13番(パー3)ではスコットが1.5mのパーパットを外し、絶好のチャンスにボギーでお付き合い。15番(パー5)からは中盤に息をひそめていたホームズに、再びバーディパットを立て続けに決められ、2ホールを残して黒星がついた。
スコットも含めた他の3選手には飛距離で及ばないが、松山は第1打を担当したすべてのホールでフェアウェイをキープ。ショットでは求められた仕事をまっとうしたが「ショットよりも、パッティングがきょうは“メイン”だった」と肩を落とした。
「グリーンのスピードは見た目の違いですごく騙された感じ」。ホール毎にグリーンのスピードがわずかに異なった印象。15番で4mの下りバーディパットがショートした際には、表情に驚きも浮かんだ。前回大会に続いてコンビを組んだスコットも「最初に相手にペースを握られた。ヒデキも僕もパットを決めきれなかった。バックナインでも3つは(追いつく)チャンスはあったけれど…」と口惜しそうに語った。
2年前の同大会で現れたオーストラリア出身の応援団「ファナティクス」も来場。各選手の応援歌に加え、似顔絵の描かれた“お面”も持ち込んだ。熱烈な声援はギャラリーを巻き込み、米国で行われた前回大会とは異なるホームの雰囲気を作り出した。松山もスタートから笑顔で応えたが、この日はポイントを奪えず落胆。「パットが入らなかったことで足を引っ張ってしまって残念」と責任を背負い込んだ。
キャプテンのニック・プライスからはフォアボールで行われる2日目の出場選手に選ばれず、あすは調整と応援に回るとみられる。「あさっての同じフォーマット(フォーサム)の時にしっかり自分でいい形にできるようにしたい」。挽回の機会はまだ週末に残されている。(韓国・仁川/桂川洋一)