プライス主将、スコットも松山英樹の“経験力”に太鼓判
世界選抜と米国選抜の対抗戦「ザ・プレジデンツカップ」開幕前日の7日(水)、フォアサム形式で争われる初日の組み合わせが決まり、松山英樹は前回大会同様、アダム・スコット(オーストラリア)とタッグを組み、バッバ・ワトソン&J.B.ホームズ組と対戦することになった。
ニック・プライス主将は、両チームのキャプテンが交互にコンビを指名していくペアリング発表で、最初に松山とスコットの名を読み上げた。「彼らはここ数年、一緒に練習ラウンドもしていて仲も良い。互いに尊敬しあっている素晴らしいチーム」と自信の表情。松山は米ツアー本格参戦2年目のシーズンを終えたばかりだが「彼らはうちの選手の中ではベテラン。既に何度もプレーしている。私の中では、自然と決めることのできたコンビだ」と期待を寄せた。
スコット本人も“弟分”との同組に大いに納得した。アンカリング規制まで残り2カ月を切り、自身は慣れ親しんできた長尺パターを手放して、通常の長さのシャフトに大型マレットタイプのヘッドを合わせたパターで練習を重ねている。「最初のマッチだということに気を払い過ぎないようにしたい。そうはいっても、スタートがうまく行けばチームは勢いづく。ヒデキと僕は互いに気持ち良くプレーできるはず。既に経験があるから、ニックが僕らを最初の組に指名したことは不思議ではないよ」。
2人で1勝2敗1分の3ポイントを獲得した2013年大会から2年。「彼には“闘争本能”のようなものがある。彼と付き合うようになってから、僕はそれを見てきた。前回大会も彼が僕を引っ張ってくれたマッチがあった」と、頼れる相棒のひとりとして松山のことを認めた。
周囲から高い評価を受ける一方で、松山本人は“トップバッター”に指名され「プレッシャーですね…」と思わず苦笑いした。そう重責を感じつつも、ワトソン&ホームズのロングヒッターコンビを「2人とも飛ばし屋なので、曲がりはじめたら止まらない」と冷静に分析。その上で「でもアダムは曲がらずに、ボールが伸びる。一緒に組むとラク」と再タッグを歓迎した。
2週前に閉幕した米ツアー2014-15年シーズンの飛距離部門ではワトソンが2位(315.2yd)、スコットが4位(311.6yd)、ホームズ5位(309.9yd)。松山は57位(294.5yd)と劣るが「僕はあの中(スコットも含めた3人)では飛ばない。逆に自分のペースでやった方が、いい結果が出るのかなと」。周囲に惑わされず、等身大のプレーを貫ける。その芯の強さこそが、世界に認められている。(韓国・仁川/桂川洋一)