石川遼、池ポチャ3発で屈辱の決勝ラウンド最下位
サウスカロライナ州のハーバータウンGLで開催された米国男子ツアー「RBCヘリテージ」最終日。3オーバーの74位から出た石川遼は5バーディ、3ボギー、3ダブルボギーの「75」(パー71)と崩れ通算7オーバーとして、決勝ラウンドに進出した76選手中最下位の75位タイで終えた。
白熱の争いを演じた上位グループの裏側、10番からスタートした石川は、出だしの1Wショットをいきなり左サイドの池に入れた。出端をくじかれるダブルボギー発進をきっかけに、その後はバーディとボギーが入り乱れる展開。後半4番(パー3)で第1打をグリーン左の池に入れてダブルボギー。8番では右ラフからの第2打をまたも左サイドの池に打ち込んで3つ目のダブルボギーを叩いた。
5バーディを奪っても内心は穏やかではない。「思った通りのスイングができた時と、できない時の差が激しい」とショットの乱れを悔やんだ。出場試合で2戦ぶりに予選を通過したが、フェデックスカップポイントランクで134位から141位に後退する結果となった。
この日は屈辱的なシーンもあった。午後からの荒天を警戒し、早朝に各選手がアウトとイン両方からティオフする2ウェイスタートとなった日曜日。石川はインスタートの最後から2番目の組でダニエル・バーガーと2人でプレーしていたが、後半途中の5番(パー5)から後ろの組の2人と合流するよう競技委員に指示された。
各ホール、ショットごとに待ち時間を強いられたため、全組ホールアウトを早める措置だったが、プロのトーナメントには極めて珍しい1組4人でのプレーを強いられた。周囲の雰囲気は“消化試合”ならぬ、“消化ラウンド”そのもの。「最終日にインの最後で余計に辛さを感じる。(全員が1番からスタートする)1ウェイだと最初の組で終われるけれど…。イヤですね、単純にそれにつきます」。静かな9番グリーンでのフィニッシュに表情は硬いままだった。
次週はルイジアナ州で行われる「チューリッヒクラシック」に出場。レギュラーシーズンは前半戦を終え、来季のシード権獲得も気になり始める。「(今季は)うまく行かせようとしたのが空回りしている。新たな気持ちでやりたい。まだ試合はたくさんあるので、積み重ねていきたい」。優勝争いがプレーオフにもつれる裏で、石川はひとりパッティンググリーンでボールを転がしていた。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランド/桂川洋一)