晴れぬグリーン上のストレス 松山英樹は停滞の40位
世界ゴルフ選手権「WGC キャデラック選手権」の3日目。通算4オーバーの41位タイからスタートした松山英樹は、4バーディを奪いながらも最終18番(パー5)でダブルボギーを叩き、連日のパープレー「72」でホールアウト。浮上の予感を漂わせながらもムービングデーに停滞し、通算4オーバーの40位タイで最終日を迎える。
最難関の18番では1Wで放った1打目を左の池に入れたが、「ティショットは数回しかミスしていないし、アイアンも良い感じで打てている」と割り切れている。一方で不満を募らせるのは、2日目に続くグリーン上のプレーだ。転がりのスピードとラインへの微妙な感覚のズレは、3日目を終えても松山の加速を鈍らせている。
「惜しいパットがたくさんあった。ボール1個(分の差)もないところで入っていない」。前半2番から3ホール連続で、7m前後のバーディパットが惜しくもカップを逸れた。2オン成功からバーディとした8番(パー5)直後の9番(パー3)では、2mのチャンスを決めきれなかった。13番(パー3)は1.5mの下りフックラインを読みきれずボギー。ピン手前3.5mの絶好の位置につけた15番も、ボールはカップ左縁を蹴った。16番と17番の連続バーディは、いずれも1m前後に絡めたもの。入れてリズムに乗りたいミドルパットが、カップの底を叩かない。
「ショットが極端に悪ければ納得もいくけれど、フェアウェイには行っているし、グリーンにも乗っている。そこでなかなか伸びない。初日、2日目よりも、4オーバーを打った初日の方がスッキリしている感じ。パッティングというのが、一番ストレスが溜まりますね」。
PGAツアーが算出する数字を見ても、今大会におけるスコアに対するショットの貢献率24位に対し、パットの貢献率は65位。昨年も同じグリーン上で苦しんだことは、松山の記憶に深く刻まれている。「修正して、明日はアンダーで回れれば」。最終日を、鬱憤を晴らす場にしたい。(フロリダ州ドラール/塚田達也)