トラブル続いた石川遼 18位後退もアンダーパーに自信
マレーシアのクアラルンプールG&CCで開催中の米国男子ツアー第4戦「CIMBクラシック」2日目。3アンダーの13位タイから出た石川遼は4バーディ、3ボギーの「70」で回り、通算4アンダーの18位タイに順位を下げた。
インスタートの第2ラウンドは2ホール目の11番(パー3)でバーディが先行。ところが続く12番で第2打を池に入れ、13番ではドライバーでのティショットを左に大きく曲げて2連続ボギー。慌ただしさが中盤まで続いた1日を、石川は「なかなか噛み合わなかった。(パーを)拾いまくった感じでした」と表現した。
前日バーディフィニッシュした折り返しの18番(パー5)は、組全体のスロープレーによるペナルティを避けるべく、急ぎ足でプレー。ティショットは左の林、第2打はバンカー、3打目はフェアウェイに出すだけ、4打目でもグリーンに乗らずラフへ…。バタバタしてボギーを叩いたが「時間を計られていた。トラブルだけど、急がなきゃいけない状況で…ナイスボギー」と苦笑い。
終盤に7番、8番(パー3)といずれも3m前後のバーディチャンスを逃し、最終9番ティに向かおうとしたときにはホーンが響いた。「近くで鳴っていたから、怪しいなあと…」。もはや大会の“恒例”ともいえる雷雲接近による中断。前日は早めのホールアウトで免れたラウンド中の待機を強いられた。約2時間後に再開し、1ホールをパーでまとめてフィニッシュ。「ショットが悪くても我慢ができた」。ついさっきまでの土砂降りがウソのように晴れわたった空の下で、大きく息を吐いた。
松山英樹と同じトップとは6打差。「あと2日はショットかなと思う。パットに不安はない。ショットが良ければ優勝争いできるチャンスは来る」と、虎視眈々と米ツアー初勝利を狙う。ショットが暴れても、大崩れしなかったことが、わずかでも自信を持たせてくれる。
「前半に伸ばせなくても焦りになっていない。自分を信じられている。それが、最近オーバーパーがないことにもつながっているのかなと」。米ツアーの新シーズン開幕後の10ラウンドでオーバーパーはまだ1度。スコアの面での“安定感”は、石川にゆっくりと根付いている。(マレーシア・クアラルンプール/桂川洋一)