アメリカのサプライズペアは無し!?
By Mike McAllister, PGATOUR.COM
「ライダーカップ」初日のペアはまだ正式に発表されていないが、アメリカは金曜日のラインアップに関し、密かにプランを練っているようにも見える。
アメリカ代表キャプテンのトム・ワトソンが今後2日で大幅に方針を転換しない限り、または欧州勢を煙に巻こうとしない限り、「ライダーカップ」初参戦のジョーダン・スピースとマット・クーチャー、同じく初参戦のパトリック・リードとジム・フューリックがペアを組む可能性が高い。
3人目のルーキーであるジミー・ウォーカーは、おそらくリッキー・ファウラーとペアを組むと予想されている。
この予想通りならば、残りの3組は過去の大会でもペアを組んだ、ウェブ・シンプソンとバッバ・ワトソン、ザック・ジョンソンとハンター・メイハン、フィル・ミケルソンとキーガン・ブラッドリーとなるだろう。
ワトソンは現地23日(火)の会見で組み合わせを明かさなかったが、「ロケット科学のように難解ではない。チームには、過去に上手くいったペアが何組かいる。おそらく初日には、過去に実績のあるペアを送り出すだろう」と語った。
キャプテンは火曜日の練習第1ラウンドで、3組のペアをコースに送った。スピースはクーチャーと、シンプソンはワトソンとペアを組んだ。
21歳のスピースはクーチャーについて、「本当に単調なゴルフをする人だね」と形容すると、「ただ、毎ホールでバーディチャンスを得られる選手と一緒だと楽しいよ」とコメント。
クーチャーも、特にフォーサムでスピースとペアを組むのは興味深いと話す。
「パートナーとのプレーで重要なのは、交互に打つということ。どちらが勝負を決めるか、どちらがより多くパットを打つか、より多くアプローチを打つか、より多くドライバーショットを打つかというのは、ある種の賭けみたいなもの。僕らは似たタイプのプレーをするので、彼とペアを組んで、交互に打つ中でお互いの役割を理解するようになったら、興味深いプレーが出来るだろうね」。
昨年の「プレジデンツカップ」にも出場したスピースは、スティーブ・ストリッカーとペアを組み、3試合で2勝をあげた。今大会でストリッカーは副キャプテンとしてワトソンを支える為、今回はクーチャーがスピースにアドバイスを送る役割を担おうとしている。
「去年の『プレジデンツカップ』で彼らは非常に良いプレーをしたからね。良いチームだった」と、クーチャー。
練習第2ラウンドでは、フューリックとリード、ジョンソンとメイハンが2人でプレーする姿が見られた。フューリックとリードはチーム戦でペアを組んだ経験は無いが、2013年の「ザ・バークレイズ」、そして2ヵ月前の「WGCブリヂストンインビテーショナル」で同組だった。
フューリックは、1年前の「ザ・バークレイズ」で、リードが初日から「73」、「75」と苦しみ予選落ちしながらも、不調としっかり向き合っていた点を高く評価。
「彼は2日共に良いプレーが出来ていなかったし、金曜に予選落ちとなるのは目に見えていた。それでも彼は一緒にプレーする上でやりやすい選手と感じたし、紳士で、プロフェッショナルだった。彼とのプレーを楽しめたよ」と、振り返った。
フューリックは、誰とでもプレーが可能な万能タイプと自己分析している。「ライダーカップ」直近8大会に出場し、14人とペアを組んだ実績があるからに他ならない。彼は自分自身を、「内野のポジションなら複数こなせる1番打者タイプとでも言うのかな。この手の大会での経験も豊富なベテランと思われているだろうし、なんでもこなせると思われているんじゃないかな。カメレオンの様に、変幻自在にね」と、評している。
第3グループではファウラーとウォーカー、そしてミケルソンとブラッドリーがプレー。4選手はメディアの前に姿を見せなかったが、メディナで開催された2年前の大会で3戦全勝としたミケルソンとブラッドリーのコンビを、ワトソンが解消させるとは考え難い。
ファウラーは前回大会メンバーに選出されなかったが、ケルティック・マナーで開催された2010年大会ではミケルソンとデュオを組み、フォーボールでイアン・ポールターとマーティン・カイマーに敗れた。また、フューリックともフォーサムでペアを組み、カイマーとリー・ウェストウッドと引き分けた。
金曜のファーストセッションに行われるフォーボールを戦う4組の陣容は、25日(木)の午後まで発表されない。主将ワトソンは、初日の結果を見て、必要ならペア変更も視野に入れるようになるかもしれない。
ワトソンは、「組み合わせは試合を通じて発展させていくもの。最初の組み合わせでの呼吸、プレー、その他の要素を見て、誰と誰を組ませるかを判断する」と語った。