石川遼は体調回復「メリハリが大事」 金曜日スタートの恩恵は?
米国男子ツアーのフェデックスカッププレーオフ第2戦「ドイツバンク選手権」開幕前日の28日(木)、石川遼は会場のTPCボストンで最終調整を行った。27日には体調不良のため練習を午前中で切り上げていたが、一夜明けて元気な姿を見せた。
生気のない顔を見せていた前日は帰舎後、昼寝をおよそ5時間。その後、夕食を摂ってから再び8時間ベッドに入り、この日は「起きたら体が昨日と全然違った」と目覚ましい回復を見せた。午前10時にコースに入り、ドライビングレンジ、パッティンググリーンでの練習を敢行。今大会は9月第1月曜日(1日)の祝日、レイバー・デー(労働者の日)に最終日を重ねるため金曜日開幕となるが、石川にとって結果的に1日分多かった調整期間が、有益になった格好だ。
コースチェックの機会は火曜日に行った練習ラウンドだけ。予備知識は乏しい中「今週はPGAツアーの中でもスコアが伸びやすい試合かもしれない」という。
「今週はラフがそんなにない。先週は絶望感を持ってセカンド地点に行きましたけど…先週よりも振り抜ける」。ポイントは、ホールごとの難易度の差をどう対処していくか。430ヤード以下の短いパー4が5つ、550ヤード以下のパー5が2つある一方で「すごく難しいホール、我慢しなければいけないホールが8ホールくらいある」と警戒。「逆に短いホールはアタックしてバーディを獲りに行きたい。(攻め方の)メリハリが大事かなと思います」とホールごとの気持ちの切り替えを攻略のカギとした。
19位に入った前週の「ザ・バークレイズ」を終え、フェデックスカップポイントランキングは56位。今大会を終えてランキング上位70人が参戦する次週のプレーオフ第3戦「BMW選手権」出場の可能性は高いが、他選手の戦績によって確実ではない状況だ。
「まずは来週の試合をしっかり確定させたい。(最終戦出場へは)来週の一発勝負に賭けるというくらいの意気込みかなと」。病み上りのコンディションもある。まずは堅実に予選ラウンドをクリアする。(マサチューセッツ州ノートン/桂川洋一)