2014年 ウィンダム選手権

プレーオフ進出争いの主役となった元日本ツアー賞金王

2014/08/18 08:57
レギュラーシーズン最終戦でかろうじてプレーオフ進出を果たしたベ・サンムン (Darren Carroll/Getty Images)

米国男子ツアー「ウィンダム選手権」は、来年度のシード権、そしてフェデックスカッププレーオフ進出を決めるレギュラーシーズン最終戦。フェデックスポイントランク上位125位の枠を争う選手たちがしのぎを削った。今年、その主役の一人になったのが韓国のベ・サンムンだった。

2011年の日本ツアー賞金王は、米国参戦2年目の昨シーズン「HPバイロン・ネルソン選手権」で初優勝。素晴らしいキャリアを順調に繋いでいたが、今季は出場23試合で予選落ちが10回。トップ10入りは一度もなく、2月「ノーザントラストオープン」の12位が最高位だった。

「(不調の)原因は分からない。去年と何も変えていない。本当にわずかな精神的なことだと思う」と、苦しみながら1年を戦い、今週を迎えた時点でランキングは126位。ボーダーラインのわずか下にいた。

予選ラウンドを47位と微妙な位置で通過したベ・サンムン。「とにかくアグレッシブにプレーした。(ティショットでは)ほぼドライバーを持って、ウェッジで攻めて、バーディを獲りにいった」と3日目に「66」をマークして26位に浮上すると、この最終日に再び「66」を叩き出した。前半は7番(パー3)でダブルボギーを叩くなどスコアを伸ばせなったが、インで4バーディを奪い、14位でフィニッシュ。最終戦で見事120に順位を上げた。

初勝利で2年シードを獲得したため来季の出場権は保障されていたが、トッププレーヤーの証しであるプレーオフ進出を逃しては、その名が廃る。「ニューヨーク(次戦ザ・バークレーズの会場近郊)へ行きたかった。もっとポイントを稼いで、その次の週も、4試合すべてに出たい」と安堵感を漂わせつつ、翌週への意欲をむき出しにした。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/桂川洋一)

2014年 ウィンダム選手権