2014年 マスターズ

単独首位のバッバは「子供のように」オーガスタを攻略

2014/04/12 14:39
見るものを惹きつけ、常にショーのようなバッバのゴルフ。オーガスタの女神は再び・・・(Andrew Redington/Getty Images)

2年前のチャンピオン、バッバ・ワトソンが「マスターズ」2日目を「68」で回って通算7アンダーとし、後続に3打差をつけてトーナメントを折り返す。2日続けて60台をマークしたのは、このレフティただ1人だ。

ドローヒッターが有利とされるオーガスタ。左利きのワトソンにとっては、得意のカット打ちがピタリとはまる。それだけではない。左ドッグレッグの10番では、ドライバーでのティショットは低いフェードボールでコースなりに飛距離を稼ぎ、右から左に傾斜したグリーンを狙った2打目では、逆にドロー回転でピンへ絡めるなど、自在に球を操った。

12番から5連続バーディを奪ったこの日。12番(パー3)では155ヤードを9Iで60センチにつけ、16番(パー3)では同じく9Iで178ヤードをあわやホールインワンというショットを放った。「いろんなショットをいろんなクラブで打てる。毎回完璧というわけではないけど、今日はとても上手くいったね」。

バッバは言う。「子供たちは悪いことは考えないで、楽しいことばかりを考えている。ここオーガスタでプレーするということ、それは、大勢の人たちが望んでいることだし、それも1回ではなく何度も来たいと思っている。僕にとってはそれこそが今、注意を向けないといけないことなんだ」。

失敗や責任などのことを考えるより、目の前のショットを楽しみ、1打ごとに集中したい。「マスターズ」の2日間を単独首位で折り返す地力があればこそ、“子供のようにプレーすること”が重要だと、ワトソンは微笑んだ。(ジョージア州オーガスタ/今岡涼太)

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