米国男子ツアー

日本人選手情報/全英オープン初日

2003/07/18 09:00

昨夜からの雨が朝まで残ったロイヤル・セントジョージズで、とうとう全英オープン第1ラウンドが開始された。午前中から吹いていた西南の風は、午後から強まり、まさにリンクスの様相。大半の日本人選手は苦戦を強いられたが、佐藤信人友利勝良は1オーバー72の好ラウンドで13位と健闘している。

佐藤信人(写真/BEYONDSHIP)

佐藤信人

「8番をよくダブルボギーで抑えた」1オーバー13位と大満足!

「全英ではいいラウンドをしたことなかったから、素直に満足」と喜びの表情を見せたのは、1オーバー72の好ラウンドを終えた佐藤信人。前半、ボギーとバーディが入れ替わる展開の末、「8番をよくダブルボギーで抑えた」と言う佐藤は、後半をすべてパーでしのいだ。「パットの距離感が良かった。風で体が揺れるのでスタンスを広げました。普段は両足の間をボール1個分ぐらいしかあけないけど、今日は肩幅ぐらい。と言っても、体が自然に反応していたんですけどね」。佐藤は海外生活経験もあり、英語も堪能だが、以前から「外国のギャラリーの反応が苦手」である。しかし、今日は「苦手意識はありますけど、うまく(自分のゴルフに)入り込んで行ったから、あんまり気にならなかった」そうだ。強風の中、「調子がいいのか悪いのかわからないけど、運もあった」と言う佐藤。明日も忍耐と集中力を維持し、予選を通過してほしい。

片山晋呉

「スタートは良かったが・・・」

日本人選手の中で最初にスタートを切った片山晋呉は、2番でバーディを取ると、続いて難関の4番でもバーディ。好発進したと思われたが、5番のボギーからスコアを崩した。結局、3バーディを取っていながら6ボギー、1ダブルボギーを喫し、5オーバー76で終了。「僕には難しすぎます。練習ラウンドのときにはなかった風なので、全然違うコースになっちゃった。ティショットが悪すぎましたね。ほとんどフェアウェイに行かなかったんじゃないかな。不安が多すぎましたね」。本人の言葉通り、今日の片山のフェアウエイキープ率は50%。ラフにつかまると、「出すだけで、あとは寄らず入らず」の展開になったため、パーオン率はさらに悪い44.4%。しょげた表情だったが、今日の順位は67位。まだ、第2ラウンドでの挽回は十分可能な位置である。

谷原秀人

「望みどおりの雨と風!だが3パットが4回とは・・・」

「1度ぐらい天候が荒れてほしい」と語っていた谷原にとって、今日は"望み通り"の雨と風。しかし、スコアのほうは望み通りとはいかなかった。ダブルボギーで発進した谷原は、前半5オーバーの41、後半3オーバーの38。トータル8オーバー79でフィニッシュした。「パットの距離感が悪かった。どうしてだか、打つときにパンチが入った」。グリーンに到達するまでの攻め方は想定していたマネジメント通りに「イケてます」とのことだが、フェアウエイキープ率は35.7%、パーオン率50%。やはり、最も悪かったのはパットだ。3パットが4回でトータル34パット。「3パットも1回、2回なら許せるけど、4回ですからね‥‥」。しかし、落胆しきっているわけではない。「明日はもう少しパターを良くしたい」と前向きなコメントを残して引き上げた。

宮瀬博文(写真/BEYONDSHIP)

宮瀬博文

「オレの球、弱いんですかねえ・・・。」

「オレの球、弱いんですかねえ。風とケンカさせようとしても、風にパーンと持っていかれる。おまけに一緒に回っている人がうまくて‥‥」と、首を傾げていた宮瀬博文は10オーバー81。「低く行こうとすると左に行くし、できるだけ上がらないように転がしでいこうと思ったんだけど転がらないし‥‥もう、わかんないけど、やるしかないですね」と言うものの、投げやり感がないところが宮瀬らしい。「全英の風って感じですね。明日、がんばります」と笑顔を見せた。

ニュードライバーで予選突破を狙う!谷口徹(写真/BEYONDSHIP)

谷口徹

「また明日がんばります」

谷口徹はノーバーディ、4ボギー、2ダブルボギーと大きく乱れ、11オーバー82。10年ぶりにこのコースでの全英に挑んでいる須貝昇は12オーバー83。「グリーン上で体が(風で)ゆらゆらして、スタンスを広げたんだけど、手が動かなくなって‥‥歯が立たなかった」と落胆した様子だが、「また明日がんばります」と、最後には気丈な一言。昨年同様の期待が集まっていた丸山茂樹は、前半44-39で須貝と同じく12オーバー83と振るわなかった。

テキスト&写真/BEYONDSHIP