米国男子ツアー

全米オープン コース徹底解剖

2008/06/02 09:00

歴代最長距離、コースレート「79.7」の難コースが選手を待ち受ける

カリフォルニア州南部サンディエゴ市郊外にある「トーレ・パインズGC」が2008年度「第108回全米オープンチャンピオンシップ」の開催コースとなる。サンディエゴ市営のパブリックコースとして親しまれているこのコースは、毎年1月末から2月に開かれる「ビュイックインビテーショナル」の会場として知られている。

全長6874ヤードという北コースもビュイックのイベントで使用されるが、全米オープンでは難度の高い南コースのみが使われる。1957年ウイリアム・ベル氏の設計でオープンしたこのコース、元々この辺りはアメリカ海軍の研修トレーニング地だったという。当時7021ヤードだったコースは2001年に改修が行われ7568ヤードと距離が伸びた。改修を担当したのは有名コース設計家RTジョーンズシニアの息子、リース・ジョーンズ氏。

今回の全米オープンでは普段パー5としてプレーされる6番がパー4になりパー設定は「71」。全米オープン用に新しく作られたティエリアもあり、全長は全米オープン歴代最長の7643ヤードとして大会が行われる予定。チャンピオンシップティからコースレートは79.7(スロープレート153)となっている。ちなみに昨年全米オープンが開催されたオークモントCC(パー70)は77.5。海からの風が吹けば間違いなく優勝スコアはオーバーパーになるだろうと予想されている。

【詳細データ】
ティグラウンド:バミューダ芝・ポアアヌア芝:6.35ミリ
フェアウェイ:キクユ芝:10.0ミリ
グリーン:ポアアヌア芝:2.54ミリ(スティンプメーター:13フィート)
ラフ:ペレニアル・ライ芝、ポアアヌア芝、キクユ芝のミックス
第1カット3.81センチ、第2カット5.06センチ、第3カット8.89センチから12.7センチ
バンカーの数:80個

【トーレ・パインズGC南コースプレーフィー】
サンディエゴ市住民:平日42ドル(4400円)、週末49ドル(5100円)
62歳以上の住民:割引があり平日27ドル(2800円)、週末29ドル(3000円)
またサンディエゴ市民ではない一般:平日145ドル(15000円)、週末181ドル(18800円)

【注目ホール】
12番504ヤード:
海に向かって打ち上げていく距離の長いパー4。アゲンストの風になることが多く、ティショットの落とし所も上り傾斜になるためあまりランが出ない。2打目はユティリティやフェアウェイウッドになるケースもある。
14番:
通常435ヤードの設定になっているが最終日にはワンオンも可能な277ヤードの設定にする可能性があると競技コース設定担当のマイク・デービス氏は語っていた。
18番572ヤード:
グリーン手前に大きな池があるフィニッシングホールは2オンも可能なパー5。ティショットの落とし所には3つのバンカー(左2個、右1個)を避けていかないと2オンルートはない。大会4日間中1日または2日は前方ティーを使用して2オンを狙いやすくなる設定も検討しているという。