オーガスタが女性受け入れを検討中
オーガスタナショナルGC(ANGC)と米国女性評議会(National Council of Women's Organizations:NCWO)の間で今年6月より続いている、ANGCへの女性メンバー受け入れに関する問題で、ANGCの方で妥協案を模索していることが、NCWO会長のマーサ・バークによって明らかになった。
マーサ・バークNCWO会長
「ANGCのメンバー数名が、女性の入会を受け入れる方向で検討していると聞いた。この行動は、他の既存メンバーの心も動かすことになるはず」
ANGCには約300名のメンバーがいるが、そのうちの10数名が、NCWOによって提起された問題解決のため妥協案を考え始めている。
具体的には、2003年マスターズの開催前後に、女性メンバー1人ないし2人を受け入れるという案があるらしい。
NCWOは、女性メンバー受け入れを検討するよう記した文書をANGCのメンバー数名に送付したそうだが、それが効果をあげているようだ。
さらに9月末には、ANGCのメンバーでも特に社会的地位が高く、影響力のある人物にも同じ文書を送付したが、その中にはIBM社のCEO(最高経営責任者)ルイスV.ガーストナー氏も含まれているという。
「女性の雇用者募集に大金をかけている大企業。そこの代表が、男性しか受け入れないゴルフクラブのメンバーというのは恥ずべきこと」
NCWOは、性差別の存在するクラブとしてANGCをやり玉に挙げ、さらにANGCが主催するマスターズ(4大メジャーの1つ)のトーナメントスポンサーに対しても批判した。そこでANGCは、2003年からメインスポンサー3社に降板してもらい、スポンサーなしで大会を開催することを決定した。
ANGCのフーティ・ジョンソン委員長は、「受け入れるか否かは、我々クラブ側に裁量権があるはずだ。女性がメンバーになる日は必ず来るだろう。しかし脅された形で、女性メンバーを受け入れるつもりはない」と、主張。以後、両者の間で話は平行線をたどっていた。
この件についてANGCのスポークスマンは「ノーコメント」としている。