L.ウーストハイゼンは史上4人目のアルバトロスも実らず
2012/04/09 10:45
今季の海外メジャー初戦「マスターズ」は、バッバ・ワトソンがルイ・ウーストハイゼン(南アフリカ)との2ホールにわたるプレーオフを制し初優勝。ウーストハイゼンは2010年の「全英オープン」以来となるメジャー2勝目を逃した。
大混戦のゴングを鳴らしたのは、間違いなくこの男だった。首位に2打差の7アンダー、3位からスタートした2番(パー5)。フェアウェイから残り253ヤードを、4番アイアンで放った第2打は、グリーン手前でファーストバウンド。するとボールは狙い通りグリーンの傾斜を20ヤードほど転がって、右端に切られたカップに吸い込まれた。
同ホールでのアルバトロスは大会史上初の快挙。94年に13番ホールで達成したジェフ・マガート以来、史上4人目となる。しかし「あのダブルイーグルの後が実にタフだった。ああいうことがラウンドの早いうちに起こると、得てしてそうなるもの」と振り返る。通算10アンダーまでスコアを伸ばすと、その後は追われる立場に。後半インは2つのパー5でのバーディを死守したが、13番から4連続バーディを奪った同組のワトソンに追いつかれ、そして振り切られた。
プレーオフ2ホール目、ワトソンが右サイドの林から放った第2打には驚愕した。「彼がどこにいるか分からなかったんだ。ボールが出てきたところに立っていたんだけど、右に曲がっていったから、すごいフックをかけたんだろうって。でも信じられないショットだった。あのショットが間違いなく彼を勝たせたんだ」。ゲーリー・プレーヤー、トレバー・イメルマン、チャール・シュワルツェルに続く4人目の南アフリカ勢の優勝はならなかったが、勝者に潔く脱帽した。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)