遼、オーガスタで決意「タイガーと優勝争いを」
「全てが良い状態。これまで充実した練習ラウンドができ、何よりゴルフの状態がいいのが安心できる材料です」。開口一番、2日後に迫った「マスターズ」開幕に向けて順調な仕上がりを口にした石川遼。5日(火)、藤田寛之とともに18ホールの練習ラウンドをこなし終えた表情は、自信に満ちていた。
特に強調するのが、アプローチへの手ごたえだ。この日もグリーン周りのアプローチに時間を割き、ピンやターゲットにボールを絡めていた。全てのアプローチに共通する意識が、「シンプルな打ち方」の徹底。ロブショットを除き、ライを選ばず全て同じ打ち方を心がけている。「自分のできる一番シンプルな打ち方を練習してきた。試合でも別の打ち方をせず、“自分はこう打つ”と自信を持って打てれば戦える。これが一番のポイントです」。グリーンのアンジュレーションが強いオーガスタだからこそ、安定したアプローチが格段に活きてくる。
「今の自分の状態だと、試合中に自信が持てれば上位でプレーできると思う。1つ、2つのミスで頭が真っ白にならなければガマンできる気がします。オーガスタはどれだけ曲がっても隣(のホール)から打てるし、ラフも短い。もともと自分向きのコースだと思っています」。
2日前、「中嶋(常幸)さんと話す機会があった」と切り出す石川。目標を問われ、まず頭に浮かんだのが「優勝争いをすること」。だが、自分の中でも漠然とし過ぎ、イメージが掴めない感もあったという。そこで「最もモチベーションが上がるシチュエーション」を加え、「タイガーと優勝争いをすること」に思い至った。「自分が勝手に思っていることで、互いに上位でプレーしないと叶わないけど、憧れの選手と優勝争いをすることがこれからのマスターズの目標ですね」と想いを固めていた。
石川は、明日は開幕前日恒例の「パー3コンテスト」に出場。本戦の予選ラウンドは、パドレイグ・ハリントン(アイルランド)とビル・ハースとの同組に決まった。