米国男子事前情報/タイガー 「3連覇が簡単な訳ない」
大雨が続く南カリフォルニアでは「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」もその影響を受け、水曜日に予定していた1回戦は木曜日に延期。コースでは係員による復旧作業が続く一方、3連覇を目指すタイガー・ウッズが黙々と練習を続けている。64名のエリートプレーヤーが出場する中、タイガーは今季既に優勝している選手の一人。しかし、現在最もホットなプレーヤーはフィル・ミケルソンだろう。2週連続優勝後、ミケルソンはサンディエゴ周辺で練習を積み、今大会初優勝を狙って乗り込んできた。
フィル・ミケルソン
「とても調子がいいのでこの大会が楽しみです。過去にこのコースでマッチプレーではありませんでしたが、ストロークプレーでいい成績を残しています。マッチプレーは大好きですが過去1、2年いい結果が出せなかったので今年は頑張りたいですね」
タイガーのスイング改造に関わったのはハンク・ヘイニーであることは公然の秘密となっている。大会3連覇を狙うタイガーは大会記録となる12試合連続勝利を収めている。
タイガー・ウッズ
「3連覇が簡単な訳ありません。全米ジュニアと全米アマチュアではそれぞれ3年連続優勝を果たしたこともあります。これだけの強豪が集まったマッチプレーではいつ負けてもおかしくありません。1回戦で対戦するのはメジャー3勝を誇るベテランですからね。マッチプレーではそれぞれの試合を良い調子で闘わないとなかなか勝てません」
タイガーと1回戦でぶつかるニック・プライスはここ最近は家族と過ごす時間を増やしてきた。プライスは昨年12月に高血圧と診断され、食事療法によって体重を9.5キロ減らし、全盛期の強さを取り戻したいと燃えている。
ニック・プライス
「ちょっとしたきっかけでいきなり絶好調になるほどゴルフは甘くありません。徐々に勢いをつけることが大切。これからの調子を見て、今後のスケジュールを変えるつもりです。大会に出場するのが目的ではなく、優勝争いをしたいと思っています。調子が悪くてトップ争いができなければ面白くありませんから努力あるのみです」
「努力」といえばビジェイ・シン。この大会が始まった1999年以来、初めてタイガー以外の選手がトップシードの座についた。72ホールの持久戦で本領を発揮するビジェイにとって短期決戦のマッチプレーはやや厳しいフォーマットのようである。
ビジェイ・シン
「ストロークプレーだと最初の2ラウンドでうまくプレーできれば弾みがついて決勝ラウンドでもいいプレーができます。ファーストラウンドでは優勝を狙うのではなく、トップ争いから脱落しないことが目標ですが、マッチプレーでは最初から勝つことを意識しないといけません。それが大きな違いですね。今週はストロークプレーの時と心構えを変えて、初めから勝ちを狙いにいくつもりです」