8番の直ドラとギリギリで池に入った11番 初日の“甘さ”を悔いた久常涼の攻め
◇メジャー第1戦◇マスターズ 2日目(12日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)
2日連続で池に入れた11番は、潔く攻めた結果と受け止めている。
6オーバーの80位から出て、前半を終えて8オーバー。久常涼は「もう、攻める状況だった」。グリーン左の池側に切られたピンを狙った第2打はキャリーでグリーンをとらえたものの、跳ねて、池に落ちてダブルボギーとなった。「ギリギリに打って池に入った。きのうよりは惜しい入り方だったので、来年はもう少し右に打てるように」と課題を残しつつ、攻めの姿勢を貫いた。
通算12オーバーで幕を下ろした初舞台で、悔やまれるのはむしろ初日の“甘さ”だ。憧れてきた大会だからこそ、「自分はカットラインギリギリの戦いになるだろうと思っていた」という。結果「78」と出遅れた。「そういうところで、気が抜けちゃった」と反省する。
気持ちを切り替えた2日目は、1番で3m弱を決めてバーディ。拍手を背にスタートし、ショットが振るわず3番から3連続ボギーを喫したものの、グリーンに向かってS字のように曲がる8番(パー5)でアグレッシブなプレーを見せた。フェアウェイ左サイドからの2打目で1Wを握った。「高さが出ると、前の木に当たると思った。ゴロで行ければいいなと思ったけど、あまり練習はしていなかったので、まっすぐ行ってよかった」とグリーン手前まで運んで2つ目のバーディを奪った。
「いいプレーがなかなか出来なかったので悔しいですけど、本当にいい経験になった。来年しっかり戻ってこられるように頑張りたい」。21歳で迎えた初めてのマスターズを今後の糧にする。いったん帰国後、次戦は5月2日開幕の「ザ・CJカップ バイロン・ネルソン」(テキサス州/TPCクレイグランチ)を予定している。
(ジョージア州オーガスタ/谷口愛純)