金谷拓実が持ち込んだ自信 海外初Vのコースとリンクスとの共通点
◇メジャー最終戦◇全英オープン 事前(18日)◇ロイヤルリバプール(イングランド)◇7383yd(パー71)
コースチェックを進めるうちに、キャディのライオネル・マティチャック氏と自然と意見が合った。「風が強かったところが“似ている”。しっかり強い球を打っていかないといけない」。頭に浮かんだ場所のひとつが中東オマーン。ことし2月、金谷拓実がアジアンツアーで初優勝を飾った18ホールでのプレーは、ロイヤルリバプールでもきっと生きる。
昨年は3大会に出場したメジャーはことし、全英が最初で最後になった。5月の「ミズノオープン」で3位に入り、出場資格をもぎ取ってフィールド入り。6月の国内メジャー「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」優勝をはじめとする今季の活躍は、アジアンツアーで手にした海外ツアーの初タイトルによるところがやはり大きい。
「優勝できない期間が長かったので。予選落ちも去年はたくさんあった。それを乗り越えて優勝できたので、今は少し前よりも自信を持ってプレーできていると思います」。昨年まで3回出場し、いまだ予選通過がない本大会を前にしても「過去は過去なので。今シーズンは良いプレーもできているので、自信を持って大会に臨みたい」と言える。
18日(火)は盟友の中島啓太のほか、岩田寛、松山英樹と雨中の練習ラウンドをこなした。東北福祉大OBの先輩2人は前回当地で行われた14年大会の経験者。優勝したロリー・マキロイ(北アイルランド)と予選ラウンドで一緒に回った松山からは、チャンピオンの当時の攻め方を“解説”してもらえた。
9年前の優勝スコアは通算17アンダー。ことしの予報よりも天候に恵まれたこともあり、なかなか「想像できない」数字ではある。心がけるのは「できるだけパーセーブを重ねていくのが大事になる」というセオリーに沿った堅実なプレー。「日本人選手のみんなが頑張って、たくさんの選手が予選を通れば盛り上がっていくと思う。まずはやっぱり自分が良いプレーすることが第一。自信を持ってプレーしたい」と胸を張ってリンクスを歩く。(イングランド・ホイレイク/桂川洋一)