雨中のスーパーショット直後に中断 松山英樹は4パットダボからジワジワ挽回
◇メジャー第1戦◇マスターズ 3日目(8日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7545yd(パー72)
一気に雨脚が強まる中、松山英樹は12番(パー3)でピン右横2mに絡めるスーパーショットを放った。悪天候でも辛抱強くアーメンコーナーに陣取っていたパトロンから拍手喝采。キャップのひさしをつまんで応えた直後、中断のホーンが鳴って2日連続のサスペンデッドが決まった。
この日はまず、第2ラウンド9番のパーパットから再開して10ホールをプレー。冷たい雨に降られながら通算3アンダー16位につけて予選通過を決め、1時間ほど挟んで第3ラウンドに入った。右ラフからカットしきれず左手前のバンカーに落とした1番でボギー発進。バーディを獲り返したいパー5の2番で大きくつまずいた。
右バンカーからレイアップして3オン。右下から段を上るロングパットが2m弱オーバーし、下りフックラインのパーパットがカップの手前で左に切れた。1m強が残ったボギーパットも左からカップに蹴られ、痛恨のダブルボギーを喫した。
グリーンを外した3番、5番、6番(パー3)と寄せワンでしのぎ、1Wショットを右の林に曲げた7番も手前25ydからバンカー越えのアプローチでパーを拾う必死のプレーだった。8番(パー5)で最初のバーディを奪い、再び1Wを右の林に入れた9番も我慢が実り、集中力は途切れない。
10番で手前に切られたピンの下につけ、わずかにフックする上り3mをねじ込んで2個目のバーディを奪った。飛距離が出ない悪条件。520ydのパー4となる11番の2打目では5Wを握ったほど。それでも、セッティングの中でもピカイチの安定感を誇るクラブで左の池も気になるグリーンをしっかりとらえ、2パットのパーで難関ホールを切り抜けた。
出だし2ホールの“+3”から2つ戻し、通算2アンダーで暫定17位。13アンダーで首位を走るブルックス・ケプカ、9アンダーで続くジョン・ラーム(スペイン)には離されたが、反撃の気配が出てきたショットで日曜日のリーダーボードを駆け上りたい。(ジョージア州オーガスタ/亀山泰宏)