ビッグネームを集めるだけじゃない“心遣い” 堀川未来夢「まだやれることはある」
◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 最終日(16日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC (千葉県)◇7079yd(パー70)
堀川未来夢が最終日「65」の好スコアで、通算8アンダー16位まで順位を上げてフィニッシュした。「練習ラウンドのときは芯を食っても1日2アンダーかなという感じだったが、プレーしていく中でホールの“クセ”を感じられた」。日本人選手にとっては随所に距離の長いホールもあるものの、ティショットではあえて得意の3Wを多用。大会を通してホールごとに大けがを避ける戦い方を確立していくことができたという。
まずまずの位置での締めくくりとは裏腹に「ゴルフのスコア以外に思うところがたくさんあった」というのが日本開催のPGAツアーを戦い終えた感想でもある。最終日は1万186人の大ギャラリーが詰めかけた。「世界のトップ選手が来ているとはいえ、チケットも普段の(国内ツアー)トーナメントよりは高額。それでも、これだけのギャラリーは集まる」と実感した。
ジャパンゴルフツアー選手会副会長、日本ゴルフツアー機構(JGTO)理事も務める中で着目したのは、出場選手のネームバリューに甘んじない大会側の努力。大会公式ツイッターではチケットの販売状況を随時更新し、日々の天候や気温に応じた服装など観戦スタイルの簡単なアドバイスまで告知している。「ギャラリーさんが来やすいというか、ひとつひとつの心遣い、配慮がすごい」。来場者の満足度を高める仕掛けは、足を運んでもらう前からいたるところに散りばめられている。
「まだまだJGTOにもやれることはある。現に(1週間で)何万人と入るので、少なからず男子ゴルフに興味を持ってくれる人がこれくらいいるということ。この人たちを少しでも(国内)男子ツアーに呼び込めたら…」。大物選手が来ているからという表面的な部分だけを見て思考を止めることなく、ツアー活性化の方策を練り続けていくつもりだ。(千葉県印西市/亀山泰宏)