フィル・ミケルソンが左手首に巻く、サポーターが呼んだ物議/全米オープン
ビッグネームは、メジャーに向けて独特の準備法を大切にしている。フィル・ミケルソンも四つのメジャーそれぞれに対して独自の準備を行ってきたが、今週は手首に負担をかけないよう、練習法を変えざるを得なくなっている。
フィル・ミケルソン
「私が望む準備はできていません。多くのボールを打てないだけではなく、ブッチ・ハーモンと共にドライバーを集中的に練習できないことも残念です。決して本調子とは言えませんが、デイブ・ペルツと一緒に良い作戦を立てているので、手首に負担をかけずにそのプラン通りプレーできるよう願っています。」
記者
「ボールを目一杯叩けない状態だと、かなり不利になると思いますか?」
フィル・ミケルソン
「これだけ硬く、スロープがきついグリーンでピンそばへ運び、うまくボールを止めるためには、少しでもグリーンの手前から狙わないといけません。ですから、ティショットで思い通りの飛距離がでない私は、当然、不利になると思います。でも、こればかりは本番にならないとわかりませんね。」
記者
「不安はありますか?調子に関してではなく、手首についてですが」
フィル・ミケルソン
「ラフからうまく打てるかどうか、不安な部分もあります。以前、このコースのラフで手首を痛めてしまいましたからね。昨日は、5、6人の選手がラフで手を痛め、手当てを受けていました。このコースのラフはとても危険ですから、私だけではなく、全ての選手が細心の注意を払うべきです。」
記者
「月曜日や火曜日と比べて、手首はどれだけ良くなりましたか?」
フィル・ミケルソン
「無理をしていないので、毎日、良くなっています。手首に負担がかからないかたちで、毎日、練習量を増やしているので、日に日にゲームに磨きがかかると思います。また、グリーンでの練習が中心となっている点は、大きなプラスになっています。先週末からデイブ・ペルツと一緒にそれぞれのグリーンのアンジュレーションだけではなく、スピードを研究しています。グリーンによって、スピードにかなりの差がありますね。USGAが、コースセッティングに関し最善の努力を行っていることは認めますが、全てのグリーンの芝を同じ長さに刈るのはおかしいと思います。高い場所にあるグリーンは風で乾きやすい一方、低い場所にあるグリーンは湿気が残りやすくなります。それなのに芝を同じ長さに刈った結果、最も早いグリーンと最も遅いグリーンには、スティンプメーターで4.5フィートもの差があるので、それぞれのグリーンの速さを掴んだ私は有利だと思いますね。」
第107回「全米オープン」に臨むフィル・ミケルソンは、ここ3日間、好調そうに見えるが、まだ1日18ホールをプレーしたことはなく、水曜日は9ホールをまわっただけだった。その9ホールで外したフェアウェイはひとつだけとのことで、本戦でもほかの選手よりラフに打ち込む回数は少ないかも知れない。
手首にサポーターをつけているミケルソンは、火曜日の記者会見の中で冗談半分に、「ショットが曲がらないのは、サポーターをしているおかげかも知れない」と発言。そのコメントに対し、USGAは不快感を表明した。そしてUSGAのオフィシャルが今朝、ミケルソンと話し合いをした。
マイク・デービス(USGA)
「フィルがつけているサポーターに関して尋ねたいことがあったので、今朝、フィルとミーティングを行いました。その目的は、彼のしているサポーターがルール違反となるものではないもの、つまり、プレーする上で不当な利益にならないものであるかどうかを確認することでした。ミケルソンがつけているサポーターはよく見られるもので、問題なしと判断しました。また、サポーターがどんな効果をもたらしているかをフィルに聞きました。その結果、あくまでも痛みを和らげるためにサポーターをしているだけとわかりました。」