「やり続ける」金谷拓実は2回目の挑戦 一番乗りの中島啓太も調整完了
◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前情報(6日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7510yd(パー72)
「決められたようなプレーを18ホール続ける。やり続ける。ピンに向かって打てないホールもあるけれど、ちゃんと打ち続ける」。金谷拓実はオーガスタナショナルGCの攻略への糸口をそう考えているという。
大きな傾斜が連続するフェアウェイにグリーン。傾斜を使って寄せる場面が多く、“懸命に”ピンに背を向けてターゲットを狙うことも少なくない。毎年、各ホールに4日間それぞれ恒例のピンポジションがあり、歴代の名選手たちによって打つべきルートは確立されている。
テキサス州でのPGAツアー2連戦を終え、前週日曜日からコースで調整してきた。この日、中島啓太との最後の同伴ラウンド9ホールでは、ブルックス・ケプカ、マシュー・フィッツパトリック(イングランド)らもプレー。大雨による中断前にコースチェックを終えたが、雨雲が去った約1時間半後に練習を再開。いつものように丁寧で、長時間にわたるショートゲームの確認で調整を終えた。
3月末に日本から渡米してきた中島啓太。キャディを任せたクレイグ・ビショップ氏(ナショナルチーム、ショートゲームコーチ)の白いつなぎの左胸には「2」の数字が入った。この番号は選手が現地で出場登録を行った際に分配される。今年、松山英樹の前年王者の「1」以外は“早い者順”、つまり中島は出場選手のうち最初にレジストレーションを終えた。
大会期間中にテーラーメイドとの用具使用契約が発表されるなど、アマチュア選手としては異例の注目度の高さ。世界アマチュアランク1位の21歳は、プロを含めた世界ランクでも239位とアマでトップにいる。
初めてのオーガスタでは前週から練習ラウンドを繰り返し、約70ホールをプレーした。ナショナルチームのヘッドコーチ、ガレス・ジョーンズ氏を交えた居残り練習で準備を整えた。大きな一歩を踏み出す。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)