2021年 全英オープン

ホールアウトは午後9時前 永野竜太郎が初メジャーでイーグル奪取

2021/07/16 08:14
永野竜太郎が初めてのメジャーで堂々のプレー

◇メジャー第6戦◇全英オープン 初日(15日)◇ロイヤルセントジョージズGC(イングランド)◇7189yd(パー70)

ホールアウトしたときには午後9時を回ろうとしていた。永野竜太郎が初のメジャーで初日イーブンパー48位とまずまずのスタートを切った。

午後4時16分スタートの最終組。「なるべく寝ようと頑張っても、9時には起きるじゃないですか(笑)」。試合のイメージを膨らませようと借りている家のテレビを見たが、なぜか全英の中継が映らない。「ゴルフネットワークも海外じゃ見られないし…」。結局早めにコースに入り、選手ラウンジでプレーを見て気持ちを高めた。

10ホール連続でパーが並んだスコアカードとは裏腹に、出だしはピンチの連続だった。右ラフからのセカンドが奥のエッジまで転がった1番は15mをしっかり寄せてパーセーブ。2番もティショットをミスしたが、アプローチをすんなり1m弱につけられたことで落ち着けた。

「アンジュレーションもあったりするので『楽しめている』じゃないけど、『こうやって打ってみようかな』とか(イマジネーションが湧いてきた)」。耐える展開にも、終始表情は柔らかかった。初めてスコアが動いたのは後半11番の3パットボギーでも「しゃーない。いい感じに耐えていたから一個くらい良い」。ショートゲームでしのいだ前半のガマンが、心のゆとりを生んでいた。

続く12番はフェアウェイを捉え、残り66yd。アゲンストの風に対し、60度のウェッジで放った一打はピン右奥から傾斜で戻すイメージを完璧に再現。イーグルを奪って一気にアンダーパーとした。

15番で2個目のボギーはあったものの、暗く見えづらくなった上がり2ホールをパーで切り抜けた。「今の自分の実力を出して、それでどうなるか」。長い一日を乗り切り、自然体で2日目に臨む。(イングランド・サンドウィッチ/亀山泰宏)

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