2021年 ザ・メモリアルトーナメント

ゴルフの帝王ニクラスが大坂なおみの言動に私見

2021/06/02 08:30
私見を述べたニクラス(写真は2018年「マスターズ」)

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 事前情報(1日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7543yd(パー72)

男子ゴルフのメジャー史上最多勝利数(18勝)を誇る81歳のジャック・ニクラスが1日、テニスの「全仏オープン」で公式記者会見を拒否して大会を棄権、鬱(うつ)を告白した大坂なおみについて発言した。大会前のインタビューで記者の質問に答える形で私見を述べた。

AFP通信などによると、大坂は「全仏」でメディア活動への参加を拒否し、1万5000ドル(約165万円)の罰金を科され、初戦を終えて大会を棄権した。ゴルフ界の“帝王”として君臨するニクラスは、自身が大会ホストを務めるPGAツアー「メモリアルトーナメント」開幕前、騒動について「正直言って詳しく知らない」という前提で、「ここで話すことを誰も拒否しないよう望んでいる」と、ゴルファーに決められた取材への対応を促した。

現役時代に故アーノルド・パーマーらとゴルフ界の注目を浴び続けたニクラスは、報道と向き合う自身の姿勢について「プレスへの私の視点は、『あなた方(記者)にはやるべき仕事がある』というものだった。できるだけ正直で、素直であろうとした。できる限りの範囲で答えようとベストを尽くした。時には黙っておくべきだったときもあったはず」と明かした。

報道陣に対し「私はあなた方を平等に扱い、あなた方も私を公平に扱ってくれた」と振り返り、「中には(悪いことを考える)ヘビがいるのかもしれないが、ひとつのリンゴが悪いからといって、すべてを非難することはできない」と、取材をシャットアウトすることへの正当性については疑問も呈した。

一方、大坂は棄権した5月31日、鬱に苦しんできたことを自身のSNSで明かしており、ニクラスは「彼女が不安を抱えていて、悩まされているのであれば、あなた方は彼女に負担のないよう必要なことをさせてあげるべきだと思う」と擁護した。「ゴルフにとって大きな問題だとは思わない。彼女は気の毒だと思うし、助けが必要であれば、それがかなうことを願っている」とエールを送った。

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