松山英樹は6打差後退も前向き「ちょっとしたことで、きのうみたいに」
◇米国男子◇バレロテキサスオープン 2日目(2日)◇TPCサンアントニオ(テキサス州)◇7494yd(パー72)
後退は最低限にとどめて、約1カ月ぶりの週末に向かった。4位から出た松山英樹は2バーディ、2ボギー1ダブルボギーの「74」で回り、通算3アンダー14位。ショットの乱れに「ちょっとしたことで、きのうみたいに良くなることもある。伸ばしていかないとチャンスはないと思うので頑張りたい」と気持ちを切り替えて、首位との6打差を追う。
初日とは一転して、序盤のつまずきを取り返すのに必死になった。1Wショットを左の林に曲げた前半12番で、4オンの末に1.5mのパットを外してダブルボギーが先行。最初のバーディを決めたのは、ピンまで残り300ydの2打目でグリーンに乗せた折り返しの18番(パー5)だった。
みんな停滞のワケ
後半アウトは毎ホールでガマン。第1打でフェアウェイをとらえたホールがひとつもなかった(前半は5回)。「ハーフで”ゼロ回”もなかなか珍しい…」。バーディは3mを沈めた2番(パー5)だけ。巻き返しへの意欲に反し、2ボギーでスコアをひとつ落とした。
オーバーパーをたたきながら、上位に踏みとどまったことには安堵(あんど)もした。平均スコアは初日「73.368」に対して「73.148」と微減。前日よりも温暖で、風の強さもさして変わらなかったにも関わらず、全体が停滞した要因について、松山は「ピン位置だと思いますね」と話した。「傾斜があるように見えるところにカップが切ってあった。『ちょっとフックして最後にスライスかな』というような、分かりづらいところが多かった」。チャンスからもラインの読みに苦労した。
2回の“セーフ”から
よくよく振り返れば、順位をさらに下げた可能性もあった。ダボの12番では第1打の後に暫定球も打った。後半4番の1Wショットも左に曲げて同じ処置。1球目が再び“セーフ”で、グリーン右手前からのアプローチを巧みに寄せてパーを拾った。「暫定球を打ったところが、全部なかったら(紛失していたら)…」と冷や汗ものだった。
初日に「久々にスイングやパットについて深く考えずにプレーできた」と話した改善点については「(後半)4番くらいからはやっぱり考えてしまった」というが、悲観的ではなさそう。「まあ、考えざるを得ないくらい曲がってしまったので。それまでは『ちょっとしたこと、タイミングの取り方とかだろうな』と気にせずにやっていた。最後のほうは仕方ないですね」。土日にプレーするのは3月初めの「アーノルド・パーマー招待」以来。前週までのストレスフルな顔とは違う。(テキサス州サンアントニオ/桂川洋一)