2021年 WMフェニックスオープン

スタンド縮小…歓声は“上品”に 名物ホールもコロナ禍で一変

2021/02/05 14:06
例年とは様変わりしたTPCスコッツデール16番(Getty Images)

◇米国男子◇ウェイストマネジメント フェニックスオープン 初日(4日)◇TPCスコッツデール (アリゾナ州)◇7261yd(パー71)

ザンダー・シャウフェレは「ちょっとしたつぶやきだって聞こえる。こんなに“静か”なのは不思議な感じだね」と振り返った。数十万人規模というPGAツアー随一の観客動員を誇る名物トーナメントも、コロナ禍で雰囲気が様変わりした。

1日あたり5000人の来場制限をかけ、チケットは数週間前に完売。ゲートオープンとともに名物16番(パー3)のスタンドへダッシュするギャラリーもいない。

トンネルを抜けた選手たちが目にするスタジアムホールの光景も一変。ホールの外周を囲む3階建てのスタンドは1階、もしくは2階建てに縮小してスイートルームが客席代わりとなった。ほろ酔いの観客から降り注ぐブーイングもなく、控えめな拍手と歓声が響いた。

首位発進したマシュー・ニースミスは、ピンそば30㎝につけるスーパーショットでバーディを奪取。「16番では、これまでで最も静かな“ホールインワン未遂”だったんじゃないかな」と笑いつつ、「ファンが来てくれて本当にうれしかった。(無観客は)静かで、プライベートのプレーみたいな感じだったから。緊張を感じて、拍手をもらうのはやっぱり気持ちいい」。忘れかけていたプロゴルファーとしての喜びに背中を押された様子だった。

大会初参戦のロリー・マキロイ(北アイルランド)は例年、欧米を掛け持ちするスケジュールから出場を見送ってきた。大会前には「僕に合っていると思うし、このコースが気に入った。自分のキャリアの中で“本物”のフェニックスオープンを経験しなくちゃね。必ず戻ってくるよ」と話し、いずれ数十万人の前でプレーすることを約束している。

3日目となる6日(土)の16番では「ミリオンダラーショットコンテスト」を開催予定。パンデミックで影響を受けた米国の中小企業20社に3サムのグループが割り当てられ、グループからエース達成者が出れば、対象企業は100万ドルの賞金を獲得する。

2021年 WMフェニックスオープン