2020年 マスターズ

オーガスタの話題をさらうデシャンボー「ホームラン狙いのフルスイングで」

2020/11/11 10:17
今大会最も注目を集めるブライソン・デシャンボー (Patrick Smith/Getty Images)

◇海外メジャー◇マスターズ 事前(10日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)7475yd(パー72)

開幕を目前に控えた有力選手たちは、こぞってブライソン・デシャンボーについて聞かれていた。前日9日に練習ラウンドを一緒に回ったジャスティン・トーマスは「ほかの誰にとってよりも、彼にはかなり楽なコースになると思うよ。長いドライバーを試し始めて、もう少し時間があれば、もっと遠くに打てるようになるかもしれない」と目を見張った。

ルール適合ギリギリとなるシャフト48インチよりわずかに短い、47.5インチの1W投入に向けてテストを重ねている。「きのうはスイングスピードが(時速)143、144マイル(64.36m/s)まで上がったよ」。驚異的な数値をサラリと告白し、12日(木)からの使用も視野に入ってきた様子だ。

2番(パー5、575yd)は7I、打ち上げの8番(パー5、570yd)は8I、495ydの5番も8I…。練習ラウンドで握ったセカンドショットの番手は規格外の飛距離の証明。「全部アゲンストだったね」と付け加えた。

昨年10月から肉体改造に着手。コロナ禍の中断期間もトレーニングに有効活用したとはいえ、9月の「全米オープン」で圧倒的な強さを見せて初のメジャータイトルをかっさらった。「こんなに早く結果が出るとは思っていなかった。3、4年はかかると思っていたから」と自らの予想すら上回るスピードで進化を遂げている。

「毎日、より速く、より強くなろうとしているし、できるだけ遠くまで打とうとしている。ドライビングの観点から言えば、バッターボックスでホームランを打つためにフルスイングするような感じで(ティイングエリアに)入っているよ」。ドラコン競技のチャンピオンたちからもインスピレーションを得たという心構えは、大リーグの強打者たちに重なる。

強烈なこだわりをのぞかせる“飛ばし”は、勝利に近づく手段のひとつでしかないことも強調した。「ここではチッピングとパッティングが重要になる。ティショットでアドバンテージを得ようとも、アイアンとウェッジをうまく打って、最後にパットを決めることができなければ、トーナメントで勝つことはできない。全米オープンのときに僕がやっていたことだ」。ぶれないスタイルでグリーンジャケットをつかみにいく。

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