2020年 BMW選手権

PGAツアー選手も人種差別に抗議 チャンプは黒白シューズ「変化が必要」

2020/08/28 13:14
キャメロン・チャンプは両足の色が異なるシューズで人種差別に抗議の意思を示した(Keyur Khamar/PGA TOUR via Getty Images)

◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 初日(27日)◇オリンピアフィールズCC(イリノイ州)◇7366yd(パー70)

米ウィスコンシン州で23日、黒人男性が3人の息子の前で警官に銃撃される事件があり、NBA(プロバスケットボール協会)やMLB(大リーグ)では抗議の一環として試合のボイコットが起きている。テニスの大坂なおみ選手はいったん、出場試合の準決勝に出ないと表明。大会側の日程を1日延期する対応を受け、撤回した。

ゴルフ界でも抗議活動が広がっている。BMW選手権初日、祖父が黒人のキャメロン・チャンプは「Black Lives Matter」と記された右足が白色、左足が黒色のナイキのシューズを履いて、人種差別に抗議した。

「多くの人々は差別について、口にしたくありません。私も理解できますが、同時にそれは現実です。人々は長い間それを見なかったことにしていましたが、不満が爆発するところまで来ています。これは氷山の一角ですし、変化が必要です」

2月「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」でも、同月の黒人歴史月間(Black History Month)に当たり、同様の抗議活動を行っていた。父方の祖父マックさんは1940年代にテキサス州のパブリックコースでキャディ経験があったが、時代背景からプレーを許可されたことはなかった。

トンガとサモアにルーツを持つトニー・フィナウも同様に抗議の意思を示した。「人生を通して、私たちはみんな異なる意見を持っている。だから、互いの意見を聞くことが大事だ。社会として身の回りで起きていることに耳を傾け、注意を払うことが私たちの責任だと思う。そうしないと私たちの国は前進できません」と話した。

PGAツアーは27日、声明を発表。「人種差別の風潮を受け入れることはできないというメッセージを送るため、現在まで多くの努力があった。野球やサッカー、バスケットボールやテニスの抗議は選手主導で、平和的なものだ。PGAツアーは今こそ、私たちの国で蔓延している不正に対して怒りを表現する適切なときだと考える。スポーツには人々を勇気づける力があり、みんなで一緒になって変化を実現できると期待している」と強調した。

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