リードのキャディがギャラリーとトラブル ウッズ主将「選手に敬意を」
◇世界選抜VS米国選抜対抗戦◇プレジデンツカップ 3日目(14日)◇ロイヤルメルボルンGC(オーストラリア)◇7055yd(パー71)
今大会初めて主将としての仕事に専念し、世界選抜との差を2ptまで縮めた米国選抜のタイガー・ウッズにとって、また耳の痛いニュースが入ってきた。
パトリック・リードのケセラー・カレイン・キャディがギャラリーとトラブルになり、米ツアーは15日(日)の最終日にバッグを担ぐことを禁じた。ウェブ・シンプソンとのペアで午前のフォアボール(各選手が個人のボールを打ち、1ホールごとにペアで良い方のスコアを採用する)に出場したリードだったが、松山英樹&パン・チェンツェン(台湾)組に5アンド3(3ホール残して5アップ)で敗れ、今大会3連敗を喫していた。
カートに乗ったリードに対してギャラリーが「暴言」を吐き、言い合いになったキャディが押したはずみで相手男性の持っていたビールがこぼれたことが問題になったという。前週のツアー外競技「ヒーローワールドチャレンジ」の3日目の後半11番(パー5)、ショットに向けた一連の動きの中で、クラブヘッドがボール後方で複数回接地していたことが判明し、ゴルフ規則8.1a(ライ改善の制限)により2罰打を科されたリードは、世界選抜のホームで激しいブーイングにさらされていた。
ジャスティン・カレイン夫人の弟で、リードにとって義理の弟にあたるケセラー・キャディは「選手を守るのもキャディの仕事だ。今週、いくつかのヤジはいきすぎだった。(トラブルになった)彼もその1人だ」とコメント。リードは「米ツアーの決定を尊重する。大会を勝つことに集中する」と声明を発表した。
開幕前からリードについて再三聞かれてきたウッズは、3日目の競技後の会見でも質問を受け、「ギャラリーには試合にエキサイトしてほしいが、同時に(両軍の選手)24人に敬意を払ってほしい」と願った。これに対し、世界選抜のキャプテンを務めるアーニー・エルス(南アフリカ)は「ニューヨークでのプレジデンツカップでは、我々がもっとひどいヤジを受けることもあった。敬意を欠くヤジは意に反するが、起きてしまう。プロフェッショナルとして、やり過ごすしかない」と持論を語った。(オーストラリア・メルボルン/亀山泰宏)