比嘉真美子は「最後まで諦めず」メジャー3度目のトップ10
◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 最終日(2日)◇カントリークラブ・オブ・チャールストン(サウスカロライナ州)◇6535yd(パー71)
初日から首位に立ち、4日間をプレッシャーの中で戦い抜いた。首位と1打差の3位から、日本人2人目のメジャー優勝を目指した比嘉真美子は、最終日は3オーバー「74」。序盤に5ボギーが先行したが、それでも上がり5ホールで2バーディを取り返し、メジャーで自身3度目のトップ10入りとなる5位タイで終えた。
最終18番はグリーン手前から1mに寄せてパーセーブ。すでに優勝の可能性は消えていたが、比嘉は右こぶしをぐっと握った。「18番をパーかバーディで上がれれば、トップ10に入れるというのはスコアボードをみて知っていたので、なんとかパーセーブできてよかったです」。
見えない重圧は覚悟していた。「緊張はなかったけど、自分のプレーができなかった。ショットのリズムがよくなかった」と、序盤の3番(パー3)でバンカーにつかまりボギーとした。その後もじりじりとスコアを落とす苦しい展開。11番(パー3)ではピンそば1mにつけるナイスショットを放ったが、「微妙なラインだったので、迷ったまま打ったのがよくなかった」と、このパットもカップの横をすり抜けた。
優勝した同組のイ・ジョンウン6(韓国)の後塵を拝しながらも、14番でようやくこの日初めてのバーディとした。16番では10m近いロングパットをカップに沈めた。終盤に粘りを見せて5位へ浮上。「焦りのようなものはなかった。苦しい時間が続いたけど、それでも前を向いてゴルフができた。それが後半のバーディにつながったと思うし、最後のよいパーセーブにつながった。そこだけはほめてあげられると思う」と胸を張った。
日本人による42年ぶりのメジャー制覇はならなかったが、「日本のコースとメジャーのコースは環境が違う。(メジャー優勝の)可能性が高いかと言われるとわからないけど、ゼロではないと思っています」とうなずいた。
「もっともっと上に行きたかったという気持ちが強い。でも4日間、最後まで諦めずに戦い抜いたので、どっと疲れが来ています」と漏らした本音。自身5度目の海外メジャーですでに3度目(18年/全英4位、13年/全英7位)のトップ10入り。そのときは、いつかきっとやってくる。まずはしっかり休養をとって、何度でもドアをノックし続ける。(サウスカロライナ州チャールストン/今岡涼太)