メジャー前週の勝利に前進 畑岡奈紗は今季ベストの「64」
◇米国女子◇キア・クラシック 3日目(30日)◇アビアラGC (カリフォルニア州)◇6558yd(パー72)
畑岡奈紗がムービングデーに今季ベストの8アンダー「64」で1打差2位に浮上した。首位は通算14アンダーの朴仁妃(韓国)。通算13アンダーとし、昨季以来となるツアー通算3勝目へ朴との最終組で最終ラウンドに突入する。
この2日間のグリーン上でのモヤモヤを鮮やかに一掃するラウンドだった。1番で1.2mを決めてバーディ発進。続く2番のバーディパットは下り約7m。「速いのはわかっていたけど、パットのフィーリングが良くなってきて、どこからでも狙いに行くような感じで打てていた」と、これを2mオーバーしてしまう。だが、返しを沈めて序盤の流れを切らさなかった。
8バーディを奪い、ボギーはゼロ。8番(パー5)4m、16番(パー4)6mとイーグルパットも2度打った。わずかに決まらなかったが、「昨日の後半からしっくりする握りを見つけた。どこの指に力を入れるかとか、微妙な力加減」というパッティングは好調だ。15番は左奥のファーストカットから30ydを2パットで切り抜けた。「転がした方がラインも出るし、距離感も出しやすい。パッティングが良くなってきているので、すぐにパターと決めました」
途中、リーダーボードを見たのは14番。「11アンダーが5、6人いたので、ここから抜け出さないといけないと思った」という言葉通り、その後の16番、18番でバーディを重ねた。最終18番は残り128ydを9Iで50センチにぴたりとつけて、ギャラリーの喝さいで締めくくった。
畑岡はこの日のラウンドを「100点です」と総評した。「でも、満点は130点だと思っているんですけどね(笑)」。まだ余力はあるということか。
昨年は2勝を挙げた。「去年勝っているのは大きい経験だと思う。緊張はすると思うけど、意外とプレーに入ってしまえば集中できると思う」。メジャー前週に、まずはひとつ腕試しだ。(カリフォルニア州カールスバッド/今岡涼太)