2018年 KPMG女子PGA選手権

畑岡奈紗は要所でバーディ 強風のイーブンパーに及第点

2018/06/30 11:34
3打差8位で決勝ラウンドに進んだ畑岡奈紗(Stacy Revere/Getty Images)

◇海外女子メジャー第3戦◇KPMG女子PGA選手権 2日目(29日)◇ケンパーレイクGC(イリノイ州)◇6741yd(パー72)

コースを吹き抜ける強風がフィールド全体の伸びを鈍らせる中、10位から出た畑岡奈紗は4バーディ、4ボギーのイーブンパー「72」でホールアウト。スタート時と同じ首位と3打差をキープし、通算3アンダーの8位タイに順位を上げて決勝ラウンドに進んだ。前週の初優勝で米国でも注目度を高めた19歳が、メジャーでも存在感を示している。

この日1オーバーで迎えた最終18番では、5mのバーディパットを真ん中から沈めてバーディフィニッシュ。緩やかなスライスラインを読み切って右手で小さくガッツポーズを作り、「イーブンパーにして終わりたいと思っていたので、伸ばせてよかった」と中継局のテレビインタビューに笑顔で答えた。

「風が強かったこともあるけれど、ティショットが乱れた」というフェアウェイキープ率は、初日71%から57%に低下。グリーン上についても「思うようなパットができなかった」と反省の言葉が続いたが、要所でチャンスを作り、流れを切らすことなく上位に踏みとどまった。

そのひとつが、前半2番のボギー直後に迎えた3番パー3だ。ティショットはピンそば10cmにピタリと止まるスーパーショット。今季3度目のホールインワンをあと少しで逃したが、ボギー後の重たい空気を一掃する価値あるバウンスバックとなった。

5番をボギーとしても、7番(パー5)で5mを決めてバーディ。最終18番のバーディも、直前に叩いた17番(パー3)のボギーを取り戻すこの日2度目のバウンスバックだった。

プレー内容には不満を訴えながらも、「風が吹く中でオーバーしなかったのは良かった」と、粘り強くイーブンに戻したスコアには及第点をつけた。上位で迎えるムービングデー。ここを乗り切れば、1977年大会を制した樋口久子以来、2人目の日本人女子メジャー制覇も見えてくる。

2018年 KPMG女子PGA選手権