2017年 エビアン選手権

現役最後のプロアマ戦終える 宮里藍とキャディの期待の違い

2017/09/14 07:17
プロアマ戦でパットを決めて同組のアマチュアとグータッチ

◇海外女子メジャー◇エビアン選手権 事前情報(13日)◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6479yd(パー71)

これが、選手としては最後のプロアマ戦になる――。宮里藍は、開幕前日に地元フランスの3人のアマチュアと18ホールをラウンドし「すごく良い人だったし、最後のプロアマはおかげさまで楽しくやれました」と、にっこりと微笑んだ。

距離が長く、難度の高い18番(441yd/パー4)では、残り186ydを7Wで1mにぴたりとつけてバーディを奪い、同伴競技者の拍手にはにかんだように手を挙げた。「うーん、あそこまでティショットが飛んでくれるといいんですけど…」と宮里。この日は午後のプロアマだったが、「あすはインスタート(午前8時7分)なので、それまでにちょっと気温も上がってくれればいい」と、早朝の低気温による飛距離ロスもしっかりと織り込んでいた。

「出るからには優勝しかない。いまさら予選通過を目指してもしょうがない」と宮里は言う。「今年はコンディションがすごくいい。12番と15番のグリーンが改善されて良くなっている。2ホールだけだけど、すごく影響してくると思う」と、傾斜が少なくなり、より攻めやすくなったグリーンを歓迎して上を見る。

キャディのミックにとっても、宮里藍との最終戦だ

だが、2005年から宮里のキャディを務めるミック・シーボーン氏は慎重だ。「ここはツアーでも最も長いコースの1つ。単にヤーデージ(6479yd)というのではなく、地面は軟らかいし、気温も低い。もちろん出るからには優勝を狙っているけど、それを期待することは危険。予選通過できれば、良い結果だと思う」と、まずは4日間戦うことをサポートする。

ついに、宮里の現役最終戦が幕を開ける。だが、気持ちの高ぶりを問われると、本人は苦笑しながら「ないですね」と否定した。周囲の喧噪とは裏腹に「淡々と自分がやれることをやっていきます」とあっけらかん。ここまではまだ、いつも通りの藍ちゃんだ。(フランス・エビアン/今岡涼太)

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